この記事をまとめると
■ホンダの北米向けミドルクラスSUVのパイロットが4代目へとモデルチェンジした■直線基調のボディパネルのシティクルーザーを思わせるスタイリングが特徴
■SUV選びで迷っているなら新型ホンダ・パイロットは一考に値する
北米ホンダのミドルサイズSUVがモデルチェンジ
ランクル250は予想どおり入手困難、納車2年待ち、新古/中古もさらさら出てこないという大人気だそうです。となると、すでにランクル250のことはあきらめて、次の一手を探している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなアナタにぜひオススメしたいのが、ホンダのミドルクラスSUV「パスポート」です。
パスポートはホンダの北米向けミドルクラスSUVで、5年ぶりのフルモデルチェンジによって4代目モデルとなりました。ミドルクラスといっても、全長×全幅×全高は約4841×2019×1857mmとなかなかのサイズ。ランクル250は 4925×1980×1925mmですから、似通ったサイズともいえるでしょう。
また、存在感を主張する極太のCピラーや、直線基調のボディパネルなどを見れば、泥臭さよりもシティクルーザーを思わせるスタイリング。各部をパンプアップして筋肉質に見せているランクル250とは、一見してニュアンスの違いがわかるはず。

搭載されるエンジンもアメリカホンダらしくV6DOHC一本やり。3471ccから最高出力285馬力/6100rpm、最大トルク262lb-ft(約355Nm)/5000rpmと、十分なパフォーマンスであることは間違いありません。ちなみに、ランクル250は国内では2.8リッター直噴ディーゼルターボと2.7リッターのガソリンエンジンをラインアップ。好みを選べるのは、さすがトヨタと認めざるを得ませんね。
ところで、パスポートに搭載される10速ATは、2世代目なるi-VTM(4WD)で、スリッピーな路面や岩場のようにトラクションしづらい場面でも最適なトルク配分を行なってくれる優れモノ。また、F:マクファーソンストラット、R:マルチリンクのサスペンションにしても熟成が重ねられており、乗り心地、ハンドリングともに完成度は非常に高い模様。

さらに、鍛造スチールをふんだんに使ったアーム類や頑丈なことこの上ない鋳鉄製ナックルなど、競技仕様ばりの構成で、どこを走っても抜かりなしといった仕上がりです。
タフなのにスタイリッシュなホンダ・パイロット
そして、4つのカメラでフロント、リヤ、サイド、360 度を映し出す「トレイルウオッチ」というセーフティデバイスが装備され(トレイルスポーツ エリートに設定)ブラインドコーナーや道に見えないような悪路だってかっ飛んでいけるというのもうれしいポイントかと。

車内に目を向ければ、10.2インチのマルチインフォメーションディスプレイと12.3インチのタッチスクリーンがドンと据えられ、ビルトインされたグーグルやワイヤレスApple CarPlay、Android Autoとの連携も初期設定済みと、イマドキの装備も問題なし。

そして、長時間のドライブでも疲労をおさえてくれるボディスタビライジングシートが採用されているのも見逃せません。アメリカは朝から晩まで走り続けても景色が一向に変わらないってくらい広大ですから、こうした装備は大歓迎されるはず。

このとおり、ガチンコでランクル250と勝負できそうなパスポートですが、やっぱりお値段もガチンコです。ベースグレードの「RTL」が4万ドル(約620万円)からと、ランクル250の520万円(ディーゼルGX)に比べたらいくらか高め。とはいえ、ランクル250のボリュームゾーンは700万円台ですから、並行輸入したと考えてもパスポートはなかなか魅力的な価格設定ではないかと。

むろん、ランクル250を2年待ってる間のつなぎ、なんて贅沢な乗り方だってアリでしょう。場合によってはレアな北米仕様ということで、売却時のプレミアだって期待できるかもしれません。
SUV選びで迷っている方なら、一考に値するのがホンダ・パスポートというクルマではないでしょうか。