この記事をまとめると
■ホンダアクセスのファン感謝イベント「Modulo THANKS DAY 2025」が開催された■オーナーズミーティングには全国からファンが集結しコミュニケーションを楽しんだ
■個性豊かなオーナーカーのなかから4台を紹介する
全国のモデューロファンが駆けつける一大イベント
ホンダ車の純正用品を手がけるメーカー「ホンダアクセス」の用品ブランド「Modulo(モデューロ)」の名は、ホンダ車に乗る者なら一度は聞いたことがあるのではないだろうか。2024年で創設30周年の節目を迎えたモデューロは、ホンダ車の魅力を引き立てるアフターパーツを開発するのみならず、「Modulo Nakajima Racing」として、SUPER GTへの参戦活動も行っている。
そのファンたちへの感謝を込めたイベント「Modulo THANKS DAY 2025」が、2025年2月24日(月・祝)、モビリティリゾートもてぎにて開催された。
「ドリキン」こと土屋圭市氏や中嶋 悟氏など豪華ゲストも登場し、SUPER GTマシンのデモランやモデューロ製品を装着したホンダの歴代名車の同乗体験など大いに盛り上がったイベントであったが、同時にオーナーズミーティングとしての側面をもち合わせていた。
その催しが、「Modulo/Modulo Xシリーズオーナーズミーティング」である。オーナー同士はもちろん、ホンダアクセス関係者とも交流ができ、さらにパレードランまでも用意されるという充実したものだ。

参加資格は、ホンダアクセスが1987~2024年までに発売したモデューロおよびHonda純正アクセサリーの外装パーツ・足まわりパーツ・吸排気パーツをひとつでも装着しているホンダ車ということで、全国各地からバラエティ豊かなクルマたちが集まっていた。今回はそのなかから数台をピックアップして紹介する。
ガミ爺さん:ステップワゴン
まずは、まるで純正アクセサリーカタログから飛び出してきたようないでたちのステップワゴン(2代目)に乗る「ガミ爺」さんの1台。今回のミーティングでは、ひと昔前のモデルというとNSXやS2000といったスポーツタイプのクルマが多く、そういった意味でもこのステップワゴンは目立っていた。

特徴はなんといってもモデューロのフルエアロだろう。ベース車のデザインを損なうことなく、落ち着きのあるスポーティさを手に入れているのは純正アクセサリーならではだ。ホイールまでもがモデューロで統一されており、ツウならば確実に目を止めてしまう仕上がりとなっている。

ダッシュボードには、当時モノのホンダアクセスのアクセサリーカタログが飾られている。「なぜ3冊も?」と思ってよく見れば、すべて微妙に異なっている。「ガミ爺」さんによると、2代目ステップワゴンの前期型だけでも2年間のモデルライフで2回の改良を受けており、それによってモデューロ仕様もわずかに違うのだという。

クルマだけでなく、オーナーの知識量にも脱帽させられた。
定 虎太朗さん:S2000
つづいては、定さんの乗るS2000。エンジンが2.2リッターとなった後期AP2型のなかでは比較的初期のモデルだが、ヘッドライトなども非常に美しい状態が保たれている。

この車両の目玉は、なんといってもフロントバンパーだろう。こちらのバンパーは2020年にホンダアクセスがリリースした「S2000 20周年記念アイテム」のひとつで、S2000に違和感なく近代的なアピアンランスを与えるとともに、ホンダアクセスが取り組む「実効空力」のノウハウも盛り込まれた逸品だ。
定さんがこのS2000を購入した決め手には、このバンパーが装着されていた点もあったとのこと。

インテリアでは、運転席側のシートがフルバケットタイプに変更されるとともに、ステアリングも社外品に。クイックリリース式のボスも相まってレーシーな雰囲気だ。シフトノブやシフトブーツにはステアリングのステッチに合わせてイエローの差し色をあしらうなど、芸も細かい。
シートの間に装着して風の巻き込みを防ぐウインドウディフレクターにもS2000 20周年記念ロゴが入っており、「こんなパーツも出ていたのか?」と思って尋ねたところ、なんとこちらはオリジナルのカッティングステッカーを使用したお手製とのこと。

並々ならぬこだわりを感じた1台であった。
年式やカスタムの幅は自由!
ワン、ツー、スリーさん:N-BOX Modulo X
ホンダアクセス/モデューロといえば、「モデューロX」の存在を忘れてはならない。モデューロXとは、エアロパーツや足まわり、そしてホイールまでもモデューロがトータルプロデュースしており、ドレスアップに留まらず徹底的に走り込んで煮詰められた乗り味が魅力のコンプリートカーだ。
「ワン、ツー、スリー」さんがお乗りのN-BOX モデューロXは、そのモデューロXの記念すべき第一弾モデルだ。

オーナーの「ワン、ツー、スリー」さんは、これまで乗ってきたクルマはほとんどがホンダ車ということで、ご家族の愛車・元愛車を含めればフルラインアップが完成するのではないか!? というくらいの車歴のもち主。
このN-BOXモデューロXは、あまり人と被らないところや、ボディ同色のグリルなど、メッキパーツが抑えめで派手すぎずもスポーティなルックスがお気に入りだという。

ホワイトに自家塗装されたスタッドレスタイヤ用のスチールホイールが目を引くが、そのほかの点についてはヘッドライトのバルブをLEDに換装した程度で、とくに大がかりなカスタムは行なっていないとのこと。
そのままの状態で完成系なモデューロXだからこそ、さまざまな車種を乗り継いできたユーザーも満足できるというわけだ。

富岡のモクモクさん:ビート
最後に紹介するのは、こちらも生粋のホンダ党で、現在は現行シビックタイプR(FL5 型)も所有する「富岡のモクモク」さんのビート。
こちらの車両は、懇意にしているディーラーマンが納屋に隠しもっていた秘蔵の一台を、ホンダ愛が認められて譲ってもらった1台だという。30年以上も前のクルマであるにもかかわらず、その走行距離はわずか5万km程度。劣化しがちな内装や幌もキレイな状態を保っている、いわゆる極上車だ。

そんな極上車のビートだが、いちど貰い事故に遭ってフロント部分を破損してしまったのだとか。それを機に、大胆にもオールペンを敢行。S660 モデューロXやシビックタイプRといったモデルに設定される「ソニックグレーパール」に塗り替えられている。ホンダ純正色だけあって、斬新ながらも違和感のないお見事なマッチングだ。
また、このビートにはフルエアロキットをはじめとする「無限」パーツが多く用いられていることも大きな特徴。夏場はホイールも無限で揃えているとのことだが、取材時は季節柄スタッドレスタイヤを装着していたため、レーシングサービス・ワタナベ製のアルミホイールを装着。こちらもよく似合っていた。

シビックタイプRもおもちの「富岡のモクモク」さん。このこだわり満載のビートで「ココはシビックにも負けていない!」というポイントを訊くと、「峠だったらシビックより速い!」と即答。ブレーキまわり、排気系、ECUチューンといった走行性能に直結するポイントをキッチリ抑えたカスタムによって、ハイレベルな走りも楽しまれているようすだった。

会場には興味深いクルマはほかにもたくさん並んでいたのだが、ページの都合上ここまでとさせていただく。今回のミーティングでは、集まったオーナー同士はもちろんのこと、モデューロの関係者も会場をまわてオーナーたちとコミュニケーションを取る場面が数多く見られた。こうした姿勢が、モデューロの真摯なクルマづくりに繋がり、多数のファンを生んでいるのだろう。