一般道でも幹線道路だけではなく、細い道に置かれることもある

Nシステムというのはご存じだろうか。オービスに似ているが、路上に設置されているカメラによってナンバーを記録するもので、NシステムのNはナンバーのNから取っている。正確な数は公表されていないが、1987年に東京で初設置されたのを皮切りに全国で1700カ所にあるといわれていて、高速道路だけでなく一般道にも設置されている。



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また一般道でも幹線道路だけでなく、けっこう細い道にもある。設置の基準としては交通量の多いところだけとは限らず、警備上重要な場所だけでなく特定の監視対象となる団体(宗教団体や政党など)の近くにもあったりする。



プライバシーの問題はあるが、データ化されているのは確かだ

実際になにをしているかというと、下を通るクルマのナンバーを記録し続けているという。当初はプライバシーの問題もあるので、すぐに消して保存はしていないとされていたが、事件などの証拠としてたびたび使われたことから、データはある一定期間かもしれないが保存されているのは確かなようだ。



消すとしていたのは、プライバシーの問題が大きい。違反を犯したクルマだけを撮影するのではなく、手当たり次第に撮りまくっているのが問題とされる。結局はクルマ全体を写しているのは確実で、オービスへの転用も簡単と言われている。使い方としても、盗難車や逃走車両のナンバーを登録しておいて、下を通ったら感知してその先の派出所や警察署が先まわりして捕まえられるので、保存する必要はないという見解だった。



ただ、逆に犯人の検挙にNシステムのデータがあるじゃないか、という問いが出たときには「なかった」という発表がなされていたこともあるにはある。公表しないだけかもしれないが、昨今の記録破棄などを考えると、どう保管しているかの疑問は残る。

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とはいえ、使われ方を見ると、なにかしらの形でデータ化されているのは確実で、最近の処理能力の向上やAIの導入でビッグデータ化されている可能性もある。区間ごとの通過時間を計算して、スピード違反の取り締まりに使われるのでは? という意見すら出ている。

実際に取り締まりに使うとなると、人手も必要なので人手不足の警察が行うとは思えないが、移動データ自体は蓄積していてもおかしくないというのが現状だ。

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