タイではミラージュやマーチのドレスアップを楽しむ人も!
「ミラージュ」と「マーチ」。日本でダサいのツートップといえば、やっぱりこの2台だ。
いま、コンパクトカーといえば、心地良い「フィット」vs キレがある「ヤリス」の真っ向勝負が話題になっているそんなバトルとは無縁の境地(?)いるような感じの「ミラージュ」と「マーチ」。
ミラージュは、2012年にデビューした際、価格競争力を売りにしたが、インテリアの質感も走りも「安かろう……」といった感が否めず。結局、日本でダサいクルマの筆頭になった。2015年にマイチェンするも焼け石に水だった。
マーチは2010年デビューで、2013年にマイチェンしたまま。NISMOバージョンがあるものの、母体の古さが目立ち過ぎて、現段階ではダサいと思われても致し方ない状況だ。なにせ、日産はコンパクトカーでは、ノートe-POWER一色である。

そんなミラージュとマーチは、タイを含めて東南アジアでは、庶民にとっては標準車。また、ドレスアップしたり、サス改造したり、オシャレとは言わないまでも楽しいクルマとして根強い人気がある。
ミラージュもマーチも日本でダサいと言われるのは、こうした東南アジアでウケていることの反動であるように思える。もちろん、品質としては、現地工場でしっかり管理し、さらに日本に輸入後も品質を再チェックする体制を敷いている。だが、いかんせん、車齢が長過ぎる。
日本では古臭いといわれるようになったセダンも海外では定番商品
カテゴリーで考えると、ダサい筆頭はセダンである。最近、日本では「オヤジぐるま」呼ばわりされるようになってしまった。
時代を振り返れば、60年代~70年代の高度成長期、さらに80年代に入ってからも「カローラ」vs「サニー」、「マークⅡ」vs「スカイライン/ローレル」、「クラウン」vs「セドリック/グロリア」といった、トヨタと日産という2トップがセダンでしのぎを削っていた。ところが、日本市場はミニバンと軽自動車に一気にシフトし、セダンは置いてけぼり。

一方、世界市場を見渡すと、セダン人気は根強い。むろん、アメリカでのSUVシフトが欧州や中国にも波及しているので、セダンの販売台数は減少傾向にある。それでも「セダンがダサい」とまでは言われていない。セダンは未だに定番商品だ。
そうしたなかで、アコードは、日本のメディアから評価が高いのだが、販売台数は伸び悩み。けっして、商品としてダサくはないが、認知度は低い。これに対して、先行して発売されているアメリカや中国では、ホンダのオシャレなクルマという従来イメージを維持して、しっかり売れている。

ところ変われば、人のクルマに対する興味や見方も違う。