ホンダN-BOXは「ピタ駐ミラー」を採用!

自分は車両感覚がうまくつかめず、運転が苦手、狭い道の走行やすれ違いが怖い……と感じているドライバーもいるはずだ。これはもう、慣れしかなく、毎日のように運転するのが一番なのだが、クルマのステアリングを握れるのは週末の休日だけ、というサンデードライバーの人だと、そうもいかない。



そこで、車両感覚を簡単に身につけられる神器=アイテムを紹介したい。

まずは、アラウンドビューモニター、360度モニターといった、カメラがクルマの全周をモニターしてくれる機能のなかにある、サイドビューモニター付きのクルマを選択することだ。車両左右をモニター画面で表示してくれて、運転歴40年以上のボクでも、山奥の車幅ギリギリの獣道を走るような場面では、本当に助かると感じているほどだ。



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ただし、画像は低速域のみ表示され、決められた速度以上になるとキャンセルされるから、低速で走っているときのすれ違いや狭い道の走行でのみ助けられる機能だと考えてほしい。



もちろん、駐車時に、アラウンドビューモニター、360度モニターは絶大なる威力を発揮する。自身のクルマを空から俯瞰してみたような合成画像が表示されるから、車線と並行してぴったりの位置に駐車が可能。バックモニターやサイドミラー頼りで真っすぐ駐車できない人の神器になる。



クルマの駐車が怖い! 左に寄せられない! そんなときに頼れる「装備」と「自力練習法」とは



ただ、これに慣れきってしまうと、なにかの都合でそれがないクルマ(レンタカーや代車など)に乗った際、戸惑うことになりかねないので、要注意。



アラウンドビューモニター、360度モニターはナビとセットで、それなりのエクストラコストがかかるのも事実。で、もっとシンプルに、廉価にボディサイドの車両感覚をつかめる方法はないか? という質問に対しては、ホンダN-BOXにある「ピタ駐ミラー」が適役だろう。車両感覚がつかみにくい車体左前方と車体後方直下の死角を減らす、左Aピラーの根元と車体後部内側に装備されるミラーで、幅寄せ、縦列駐車、車庫入れに効果的。もっとも、いきなり利用して便利に使えるわけではなく、ある程度、予習というか、見え方に慣れる必要はある。



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そうは言っても、今乗っているクルマには、アラウンドビューモニター、360度モニターなどが付いていないし、付いているクルマに今すぐ買い替える予定はない、まして、N-BOXにも乗っていない……というなら、かなりアナログではあるものの、今日にでも実行できる、車幅感覚、とくに車体左側の車両感覚を簡単に身につけられる方法がある。



着座位置の高いミニバンやSUVもおすすめ

その方法とは、安全で空いている駐車場などで、クルマを車体左側のタイヤを白線に沿わせるように止め(何度かチャレンジするか、誰かに誘導してもらおう)、正しい運転姿勢をとり(いつも同じ姿勢でないと意味なし)、フロントウインドウ越しに、その白線がどう見えているかを確認。ダッシュボード上の、その白線の延長戦上にテープなどを真っすぐ貼り、固定。別の場所でも試してみて、調整する。これで、テープの延長線が、クルマの前輪の通る位置となり、それを参考に左側に幅寄せ、駐車すればよい。最初はテープの位置にズレがないか、正しく寄せられるかを、安全で空いている駐車場などで試してから、リアルワールドで実行してほしい。この方法なら今日にでも、どんなクルマでも可能で、実質タダ(アイテムはテープ1本)。やらないよりやったほうがいい……レベルではあるものの、車両感覚に不安な人は、試す価値あり、である。



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また、近々、クルマを買い替える予定があり、車両感覚がつかみやすいクルマをターゲットとするなら、コンパクトで全周の視界に優れたホンダ・フィットのようにパノラミックな視界を持つクルマか、いっそ着座位置の高いミニバンやSUVもおすすめだ。アラウンドビューモニター、360度モニターなどを注文するかはともかく、着座位置が高く、ボンネットが視界に入るようなクルマは、比較的車両感覚がつかみやすいのである。日産セレナは運転席ドアのショルダーラインを、シュプールライン(先代)という、えぐり(現行型は前に向かってなだらかな下降ライン)のあるサイドラインとすることで、車体側方視界をよくし、車両感覚をつかみやすくしたクルマの好例と言っていい。



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ちなみに、本格SUV、クロスカントリーモデルの多くが、伝統的にボンネット、ボンネット左右が視界に入りやすくデザインされているのは、それが左右ギリギリの獣道、悪路を、安全かつスムースに走破するための”機能”と考えられているからである。



車両感覚に慣れるのを(日々の運転で)待ってはいられない……、でもなんとかしたい……、という人は、上記の機能、方法、ぜひ参考にしていただきたい。

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