ブレーキランプの連灯は周囲にも危険が及ぶ!

ブレーキを踏むと点灯するのがブレーキランプ。目的としては減速を後続車に知らせることで、衝突を防ぐためというのは誰でも知っていることだろう。もしなかったとしたら、事故頻発だ。

ただ、問題はやたらとブレーキを踏む、つまりブレーキランプが過剰に点灯することで、パカパカとやたら光るクルマを見かけることがある。



実際に後ろに着くとかなり迷惑で、最初はまじめに一緒にブレーキをかけていても、すぐにただ踏んでいるだけだとわかるので、あまり取り合わなくなるが、とても気になる。本当に制動が必要になったときに遅れる可能性もあって、いわゆる狼少年というのは危険だ。そもそも、ブレーキランプ連灯はなぜ起こるのか?



「ACC」のせいというウワサも! 高速でやたら「ブレーキラン...の画像はこちら >>



まず、一番多いのが、見越し運転が甘いこと。アクセルを微妙に調節しながら、前走車に付いていくのが普通のところ、アクセルを強く踏んで加速しすぎてぶつかりそうになるからにブレーキを踏む、の繰り返しになるため。上手な人は直前のクルマだけでなく、その先も見ているからなおさらだ。



つまり、車間距離をちゃんと取って、エンジンブレーキで調整するのが苦手な人とも言える。ATが主流になって、エンブレが弱くなったとはいえ、それを見越した車間距離にしたり、シフトダウンを活用しないのも理由で、パドルシフトが付いていても、使ったことがなかったりする。



「ACC」のせいというウワサも! 高速でやたら「ブレーキランプ」が連灯するクルマを見かけるワケ



そのほか、左足ブレーキのドライバーも点きやすい。ただこの場合は、加速しているのにブレーキランプが点いているといった、ただパカパカとブレーキランプが点くのとは少々違ったりする。



「クルーズコントロールのせい」という説は考えにくい

そして今、原因のひとつと言われているのがアダプティブ・クルーズ・コントロールと呼ばれる、ACC機能だ。速度と車間距離を設定しておくと、高速道路では自動で調整してくれるというものだが、これが作動していると勝手にブレーキランプが点いて、車間距離を調整するときに連灯になるのではという説だ。



一時、トラックやバスの排気ブレーキでも同様の問題が発生したことがあった。排気ブレーキとは、アクセルを戻したときにエンジンブレーキの効きをよくするための装置で、けっこうスピードが落ちることからブレーキランプが点灯するようになっていた。下り坂などではやたらとブレーキランプが点くので、あおり運転と勘違いされてトラブルが発生したほどだ。ちなみに最近はこれを踏まえ、あまり点かないようになっている。



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ACC原因説はこのイメージにも依拠しているのだろうが、そもそものACC使用時の点灯条件は、人間が操作しているときと同じで、アクセルを戻すだけでは点灯せず、ブレーキをかけて強い減速をするときだけ点灯するようになっている。



強いて言うなら、そのさらに先の前走車がメリハリのない運転をしていて、それに合わさざるを得ないため、ACCがブレーキをかけている可能性もある。ただ、極端な場合を除いて、車間距離を広く設定していればそうはならないだろう。



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結局のところ、パカパカとやたらとブレーキランプが点滅するのは、運転があまりうまくないドライバーというのが、今も昔も変わらない理由だろう。さすがに日進月歩で進化するACCともなると、そういったドライバーよりも運転は上手いということだ。

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