はたして、これらSNSの情報はどこまで確かなものなのか。公園を管轄する自治体担当者に取材を実施。あわせて、毒餌を置いた人物がどのような法的責任を問われるかを、動物関連の法律に詳しい弁護士に聞いた。(ライター・油井やすこ)
自治体の回答は「被害は確認されていない」
まず、SNSで名前が挙がっていた公園を管轄する自治体担当者や公園管理事務所に取材を試みたところ、ほとんどの自治体がSNS上での毒餌情報の拡散について把握していた。いずれも「SNSを見た」という職員や市民からの連絡・通報によるものだという。しかし、ネット上の騒ぎとは裏腹に、現時点ではいずれの公園でも「毒餌による被害は確認されていない」とのことである。
ある自治体では、市民からの通報を受けて急きょ現地確認に出向いたが、話を聞くと「SNSを見て連絡した」という二次情報にとどまり、現場で不審物や実際の被害を確認するには至らなかったという。
ほかにも、「公園利用者への聞き取りを実施したが、不審な餌を見たという話は出なかった」と話す担当者もおり、対応に苦慮しているケースもあった。
大阪府堺市にある「海とのふれあい広場」を管理する堺市・都心未来創造課には、広場をよく利用していた秋田犬が亡くなったとの情報が寄せられていた。しかし、これについても、そもそも毒餌が置かれていた事実の有無さえ確認されていないという。
「事案の発生場所が広場内なのか、亡くなった原因が何なのか、不審な置き餌が実際にあったのか、亡くなった犬と置き餌に因果関係があるのか、といった点については現在も明らかになっていません」(堺市・都心未来創造課)
堺市では予防的措置として広場内に注意喚起の張り紙を掲示し、市ホームページでも同内容について掲載している。また、警備員の巡回時にも不審物への注意強化を心がけているという。
対応策については、ある自治体からは「日常の警備や巡回の中で不審物への警戒に努めている」と回答があった一方、「被害の事実がない以上、むやみに利用者を不安に陥れるような対応はできない」と慎重な姿勢を示す自治体もあった。
毒餌を撒いた人物は罪に問われる?
前述のとおり、各自治体への取材ではSNSで拡散されているような毒餌の存在や被害は確認されていない。しかし、過去には犬が公園で不審物を食べた後に死亡し、嘔吐物から毒物が検出されて捜査が行われた事例もある。
2019年5月、大阪市生野区の公園で散歩中の犬が腎不全で死亡し、大阪府警がその嘔吐物から不凍液に用いられる化学物質「エチレングリコール」を検出。同じ月に、同公園で液体に浸されたドッグフード様のものが再び発見された。
仮に誰かが故意で毒餌を置いていたとしたら、どのような法的責任を問われることになるのだろうか。動物関連の法律問題に詳しい青木敦子弁護士に聞いた。
青木弁護士は、「動物愛護管理法(動物の愛護及び管理に関する法律)では動物をみだりに殺傷・虐待・遺棄する行為を厳しく禁じており、違反した場合は刑事罰の対象になる」と説明する。
「故意に毒餌を撒き、それによって犬や猫などの動物が死傷したことが立証されれば『愛護動物』を殺傷したとして、5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金が科されることになります(動物愛護管理法第44条1項)」(青木弁護士)
課題は犯人の特定だ。この種の事件は目撃者が少なく、過去の摘発事例も容疑者本人がSNSやネット掲示板で犯行について書き込んだことでようやく発覚したケースが多いという。青木弁護士も「たとえ被害が確認されても、容疑者特定のハードルは高い」と話す。
また、容疑者が特定されても、罪を問うためには犯行が「故意」であったことを立証する必要がある。動物愛護法には過失犯の規定がなく、うっかり毒性のあるものを落としてしまったようなケースでは処罰の対象とならないためだ。
青木弁護士は「容疑者の認否にかかわらず、置いた場所や量、置かれた頻度、毒の内容などを捜査して総合的に故意の有無を判断することになります。
「動物が毒物によって殺された疑いがある場合には、事実を確認するため解剖によって動物の胃の中の内容物を調べる必要があります。ただし、こうした解剖も、明らかな事件性がない場合、飼い主が病院を探して依頼する必要があり、心理的・金銭的な負担が大きいと思います」
愛犬を守るために飼い主ができること
犯人逮捕に高いハードルがある以上、何よりも優先すべきは「被害に遭わないこと」だ。愛犬を守るために、飼い主は何ができるのだろうか。青木弁護士は「まずは散歩中に拾い食いをさせないこと、目を離さないことが大切。もし体調が急変した場合は、獣医師のもとで治療を急ぐことが最優先です」としたうえで、万が一の際の対応についてこう解説する。
「症状が毒物によるものである疑いが強い場合は、早めに警察に連絡をしてください。可能であれば、スマートフォンなどで現場の写真を撮影し、嘔吐物などを証拠として保存しておくと、後の捜査にも役立つことがあります」
公園の職員や警備員に連絡するか、常駐していない場合は警察へ相談するのが最短ルートだ。被害に遭った際は、できるかぎり愛犬の当日の行動や症状の変化、散歩コースなどをメモしておくと、警察に被害を届け出る際に役に立つ。
「証拠そのものがなかったとしても、いつどこで、何をしたかという記録があれば、犯人をたどる手がかりになる可能性があります」(青木弁護士)
今回のSNS上の騒動では、毒餌によると言い切れる明確な被害は今のところ確認されていない。まずは冷静に受け止めつつ、愛犬の日頃の行動に注意を払うなど、飼い主としてできる範囲の備えを心がけたい。
■油井やすこ
奈良県に近接する京都府南部在住。

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