子どもが中学生になると、スマホを持たせ始めるという人は多いでしょう。しかしなかには、スマホゲームを始めて、つい課金に手を出してしまうケースも多いとか……。

本記事では、FPオフィス ライフ&キャリアデザイン代表の山内真由美氏の著書『FPママの親と子で学ぶお金のABC:13歳からのマネーのレッスン本!』から、子どものゲーム課金への予防策について解説します。

ゲームの課金がやめられない…どうする?

子「友達がゲーム課金(で驚くような金額になったみたい。どうしてかな? どうすればいい?」

親「スマホをもつようになると、ゲームアプリを無料でダウンロードして、ゲームができるけど、有利に戦うには、有料のアイテムなどを買う必要があるんだってね」

子「お金を払って、アイテムを買うことを『課金』っていうらしい……」

親「そう、その場で現金を払う必要がないから、お金を使っているという感覚がないし、ゲームで熱くなっているから、つい購入ボタンを押しちゃう……」

子「きゃー」

親「課金できないように設定すると防げるよ。たとえば、子どものスマホはキャリア決済ができないようにする」

子「キャリア決済?」

親「『電話代合算()支払い』ともいって、毎月の電話代と一緒にサービスの利用料が請求されるの。それを停止すると課金できない」

子「なるほど」

親「もっと怖いのは、子どものアカウントでクレジットカード情報を登録して決済したとするでしょ。その情報が残っているままだと、親が知らないうちに、子どもが利用できてしまうの。だから、私は面倒でも子どものスマホに入力したクレジットカードの情報は1回1回削除()してる。

スマホの設定で課金できないようにすることもできるし」 

子「でも、一切課金しないのは、ちょっとかわいそう」  

親「たとえば、親と相談して、毎月のおこづかいのなかから、月に500円までと決めて課金したときは、記録を残しておくなどルールを決めないとね」

子どもに学んでほしい点は…

スマホにゲームのアプリをダウンロードして遊ぶうちに、のめりこんでしまい、課金をくり返してしまうというお金の失敗は、じつは大人でもしてしまいます。

ゲームをダウンロードしたり、通常のプレイ自体は無料であるため、始める際にはお金はかからないのですが、「タダより高いものはない」というお金のことわざを思いだしてみましょう。

おうちの方へ、アドバイス…

子どものゲームの課金で高額請求されたケースが数多く報告されています。

子どもが大きな失敗をしてしまわないよう、大人が事前に課金ができないようにするなど予防をしておくことが大事です。または始める前に、おこづかいの範囲内などのルールを決めておきましょう。

もしも、多額の請求が来てしまって困っている場合は消費生活センター等にご相談ください。消費者ホットライン「188」など、電話相談の窓口もあります。

山内 真由美

FPオフィス ライフ&キャリアデザイン

代表

ファイナンシャルプランナー、キャリアコンサルタント