造形作家、岡﨑乾二郎の東京では初の大規模個展が東京都現代美術館で開催 新作・近作約100点を中心に過去の代表作も網羅

日本を代表する造形作家であるとともに、建築や環境文化圏計画、絵本、ロボット開発などの幅広い表現領域を手がけ、さらには文化全般にわたる批評家としても活躍してきた岡﨑乾二郎(おかざき けんじろう)の東京における初の大規模な展覧会が、4月29日(火・祝)から7月21日(月・祝) まで、東京都現代美術館で開催される。

1955年に東京で生まれた岡﨑は、1982年にパリ・ビエンナーレに招聘されて以来、数多くの国際展に出品。

その後も地域づくりのプロジェクトの企画制作やランドスケープデザイン、「ヴェネツィア・ビエンナーレ第8 回建築展」での日本館ディレクター、現代舞踊家とのコラボレーションなど、常に先鋭的かつ多彩な芸術活動を展開してきた。
造形作家、岡﨑乾二郎の東京では初の大規模個展が東京都現代美術館で開催 新作・近作約100点を中心に過去の代表作も網羅

東京都現代美術館では、2009年から10年にかけての「特集展示」で、岡﨑の1980年代の立体作品から最新の絵画までを俯瞰したが、今回の展覧会では、2021年以降の新作を中心に展観する。実は、2021年以降の岡﨑は、社会的な情勢と個人的経験のふたつの変化のなかで、思考を位置づける時空の枠組みについて大きな転回を迎えたという。今回の展示の大きな見どころは、その転回以降、旺盛な活動期に入った岡﨑の新作と近作約100 点が一堂に並ぶことだ。

新作が中心をなすが、同展はまた過去の代表作も網羅する。絵画、彫刻、建築など複数のメディアを用いると同時に、批評や教育、環境文化圏計画など、多彩な分野で革新的な活動を展開しているがゆえに、その全貌の把握が困難だったという岡﨑の仕事を、今回の展覧会では、その活動に一貫して存在する「造形」という主題から総覧することによって、その全貌を展望する。

造形作家、岡﨑乾二郎の東京では初の大規模個展が東京都現代美術館で開催 新作・近作約100点を中心に過去の代表作も網羅

岡﨑にとって「造形」とは、世界の見方そのものを変え、私たちの認識と現実を新たにつなぎ直す力であるという。展覧会タイトル『而今而後(じこんじご)』は「これから先もずっと」を意味し、「なんどでも世界は再生しつづける」という希望が込められている。



<開催概要>
『岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here』



会期:2025年4月29日(火・祝)~7月21日(月・祝)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/3F
時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜(5月5日、7月21日は開館)、5月7日(水)
料金:一般2,000円、大学・65 歳以上1,400円、高中800円
公式サイト:
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/kenjiro/

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