膣ヒアルロン酸の注入、手相タトゥー、マイクロチップ埋め込み…オカルト編集者・角由紀子が「身体改造」にのめり込む理由【2023記事 6位】

2023年度(1月~12月)に反響の大きかった記事ベスト10をお届けする。第6位は、 オカルト編集者・角由紀子氏のインタビュー記事だった(初公開日:2023年8月26日)。人気YouTube番組「角由紀子のヤバイ帝国」をはじめ、 “オカルト編集者”として各方面で活躍する角由紀子氏。インタビュー後編では、これまで体験した数々の身体改造にまつわるエピソードや、陰謀論との向き合い方について聞いた。

2023年度(1月~12月)に反響の大きかった記事をジャンル別でお届けする。今回は「記事ベスト10」第6位の、身体改造にまつわるエピソードを多く持つ、角由紀子氏のインタビュー記事後編だ。(初公開日:2023年8月26日。記事は公開日の状況。ご注意ください)

丸の内の名医による「膣ヒアルロン酸」体験

──角さんは、いわゆる“身体改造”にも積極的に取り組まれていますよね。たとえばTOCANA編集長時代には、膣内にヒアルロン酸注射を打ったそうで。

角(以下同) 膣ヒアルロン酸は、もともと『ネットで噂のヤバイニュース超真相』というドキュメンタリー番組を制作していたときに、「何か過激なことやりたいね」という話になって。で、「(膣に)ヒアルロン酸入れちゃう?」みたいな。結構軽いノリでチャレンジしたんですよ。

そのときは丸の内にある膣整形の専門家のところに話を聞きにいったんですけど、先生は「最近は『今日合コンあるから』って、丸の内OLが会社の昼休みに(膣ヒアルロン酸を)打ちにくるよ」とおっしゃっていましたね。それくらい、当時から人気があるケアだったんです。

膣にヒアルロン酸を注入すると自分でもわかるくらい締まりがよくなるんですが……その先生が本当にすごくて。ヒアルロン酸を打つ部位や分量によって、たとえば「数の子天井」にしたり、「必殺イクラ畳」と呼ばれる質感にしたりと、自由自在に“具合”を変えることができるんです(笑)。

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編集者でYouTuberの角由紀子さん

──すごいですね。実際に打たれていかがでしたか?

最初は少し歩きづらさを感じるくらい、打つ前と打った後では全然違いました。

知り合いのグラビアアイドルも半永久的に効果が持続する膣ヒアルロン酸を打っていますけど、その子が言うには「グラビア界でもめちゃくちゃ流行っている」と。「どうせ枕営業やるなら、つかみ取りたいじゃん。顔とか胸とはやっている人多いし、最後に差が出るのは膣なんですよ」と言っていましたね(笑)。

タトゥーで人工的に手に入れた「覇王線」

──最近は脇の下にタトゥーを入れたとお聞きしました。

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中国の春節の際に家々に赤い紙で貼られる「福」の字を逆にした「倒福」

そうなんですよ。先ほどの膣ヒアルロン酸もそうですが、身体改造にはやっぱりすごく興味があります。

そもそも人間は、身体を変える欲望を強く持っていると思うんです。今だったら写真の加工だって、アバターを作ることだって、身体改造の流れのひとつだと思っていて。個人的にはそういったヴァーチャルな変化よりも、実際に肉体を変化させているほうがより気合が入っているというか、かっこいいような気がしているので、いろいろ実践してみています。

今回はあまり人が入れていない、より痛い部位にタトゥーを彫ってみたいなと思って、脇の下に「倒福」を入れてみました。あと、つい最近左の手のひらにも入れてきたんですよ。

──手相をタトゥーで追加した、ということでしょうか?

はい、あの松下幸之助さんと同じ手相になりました(笑)。これは「覇王線(はおうせん)」と呼ばれるものなんですが、オリエンタルラジオ中田敦彦さんも、過去に手相整形で覇王線を追加した経験があると公言されているんですよ。

覇王線を追加したら何か変わるのかなと思っていたら、タトゥーを入れてすぐ、右の手のひらに今まで存在しなかった線が出てきました。それを島田修平さん(手相や怪談に詳しいタレント)に見ていただいたら、「海外線と奉仕十字線(お助け十字線)が出てるよ」と。あと「エロ線がはっきりしましたね」とも言われたのですが、それは、同時期に股間の近くに入れた「生きぼくろ」の影響かもしれません(笑)。

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手のひらに入れたタトゥー

──先ほど「より痛い部位にタトゥーを入れてみたい」とおっしゃっていましたが、今まで一番痛かったのは……?

ぶっちぎりで手のひらですね。もう、死ぬほど痛かった……。

私、痛みには相当強いほうなんです。体にフックを通して上から吊るす「サスペンション」を体験したこともありますが、そのときも意外と大丈夫でした。でも手のひらにタトゥーを入れたときは、さすがに泣きましたね。痛すぎて涙が止まらなかったです。

──その激痛と引き換えに、これからどう人生が変わっていくのか気になりますね。

痛いですけど、この線を入れただけで人生いいことづくしになるなら、超イージーですよね。でもタトゥーを入れた次の日は、信じられないくらい嫌なことばかり起きたんです(笑)。大阪駅のエスカレーターの中に靴紐が巻き込まれてしまったり、宿泊先のルームキーを失くしてしまったり……まだまだ覇王線を扱いきれていないな、と(笑)。

そうそう、身体改造といえば、手の甲にはマイクロチップが入っています。

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左手の甲にマイクロチップを埋め込んでいる

──え! どんな情報を読み取れるんですか?

5年前くらいに埋め込んだ古いものなので、これにはサイゾーの住所しか入っていません(笑)。「NFC」アプリをスマホにダウンロードして、それを手の甲をかざすと、ピピっとデータが出てくる仕様です。まったく使い道はないですが(笑)。

「陰謀論」との向き合い方

──昨今、日本ではオカルト・心霊ブームが再燃していると言われています。実感はありますか?

たとえば最近では陰謀論が大きく報道されたり、その流れで否定されたりしていますが、否定されているってことは、それだけ広まっているということですよね。そういった「表の情報」以外のものに目を向ける人は、たしかに増えているんじゃないかと思います。あと、単純にオカルトや心霊系のイベントも増えていますしね。

──陰謀論はかなり慎重に取り扱う必要があると思うのですが、角さんが考える陰謀論との正しい向き合い方を教えてください。

まず世間にお願いしたいのが、「陰謀論者」というレッテル貼りをやめてほしいなと。陰謀論にもグラデーションがあって、まったく荒唐無稽なものもあれば、すごく真実に近くてあと数年で明らかになるかもしれないものもある。それらをひとまとめにして「陰謀論者の話は聞く価値がない」とされている今の風潮には、少し違和感を感じています。

それに、世間が言う「陰謀論者」って相当偏っていますよね。過激な思想を持つ陰謀論者を否定しながら、そういった裏の情報を真剣に世に伝えようとしているジャーナリストにも同じレッテルを貼って、あたかも「頭のおかしい人」と否定している。その流れには、異議を唱えたいです。

私はサイゾー在籍時によく“覆面座談会”的なことをしていたんですが、要するに顔を隠さなければ話せない情報というのはかなり多いんですよ。今は署名記事でないと信頼性が低く、SEO対策としても記事の作成元を明記するのが一般的ですが、そうすると、裏の情報というのは表に出てきにくくなってしまいます。

その結果「大手のメディアが認めた情報でない=嘘」という固定概念がついてしまった。何が真実で何が嘘なのか、より見えづらくなっているのかなと思います。

膣ヒアルロン酸の注入、手相タトゥー、マイクロチップ埋め込み…オカルト編集者・角由紀子が「身体改造」にのめり込む理由【2023記事 6位】

──真実性がすごく重要視される世の中では、フェイクを乗りこなすというのも、情報の受け手側に必要なリテラシーですよね。

今は陰謀論と関わってしまう側面があるから、「リアルか、フェイクか」という点に世間がすごくシビアになっていますよね。でも、そもそも世の中って結構デタラメだと思いますし、「人の数だけ世界がある」という思想もあるので、そんなに真実に固執しなくてもいいのでは?と私は思っています。それがわかっていれば、リアルでもフェイクでも、何でも楽しめるのではないでしょうか。

それに現代は「デジタル中世」だと言われていて、AI(人工知能)を活用してアバターに発言させたり、写真を現実とは異なるように加工したりと、無意識に魔術師のようなことをやっているんですよ。それなのにオカルトやフェイクを否定するのは、すごく矛盾した態度だと思います。

──では最後に、角さんがオカルト・心霊現象を調査し続ける理由を教えてください。

私は幽霊が視えるタイプの人間ではないので、たまにそういった体験に遭遇すると、すごく嬉しいんですよ。「こんな世界があったんだ!」みたいな(笑)。それが日々のモチベーションになっています。私は「UFOに乗ること」を人生の最終目標として掲げているので、そこに向かって、これからも探求し続けていきたいですね。

膣ヒアルロン酸の注入、手相タトゥー、マイクロチップ埋め込み…オカルト編集者・角由紀子が「身体改造」にのめり込む理由【2023記事 6位】

取材・文/毛内達大 撮影/山田秀隆