
アイドルグループ「仮面女子」で活動していた胡桃そら。卒業後はMCバトルやYouTubeでの動画配信など活躍の場を広げているが、その破天荒な発言や私生活がSNS等でたびたび話題を呼んでいる。
六本木育ち「小学校の頃は勉強できた」中学では…
――出身地は東京・六本木だとか?
胡桃そら(以下、同) はい。周りは「幼稚園から受験するのが当たり前」という環境でした。私は、幼稚園から大学まで一貫の私立に落ちた子たちが集まるような、公立の学校に行っていたんですよ。 同級生には芸能人の子どももいました。あと、登校中におすぎさんとピーコさんを見かけたり、私のお母さんのネイルサロンにベテラン俳優の奥さんが来ていたり……芸能人は身近な存在でしたね。
「六本木」とか「港区」っていうと(流行や文化を)発信しているところだと多分みんな思っているんですが、私が行ってたのは、勉強できない人がいじめられる、そんな学校だったんですよ。
だから小5で数列とかやっていて、真面目ではないんですが、勉強で置いてかれるのが嫌でした。塾にも通っていましたが、それも「流行っているから」という感覚でした。学校では、テストを早く解いて答案用紙をすぐ裏返しにして寝る人がモテたんです。
周りは開成中学校とか慶應義塾中等部とかに行くような人ばかり。みんな、めっちゃ頭よかったです。受験しない人は、クラスに1~2人くらいしかいませんでした。
――中学、高校でどうなりましたか?
中学までは、めっちゃボーイッシュでしたね。中二病で、男の子になりたい時期だったんですよ。髪の毛はベリーショートだし、メイクもしないし、男の子みたいな格好をして、女の子とチューばっかしていました。
高校生になって、承認欲求が芽生え始めました。中学は制服が超ダサかったんですけど、高校の制服はかわいくて、「女の子の格好もいいじゃん」って思うようになってきたんです。それから「かわいくなりたい、女っぽくなりたい」と思って、メイクを覚えました。
高校では、港区出身ではない少しやんちゃな人たちと知り合って、お母さんの言うことも聞かなくなり、学校にも途中から行かなくなりましたね。
芸能活動を始めたのも、高校生のときです。もともとモデルに興味があったんですが、「身長が高くないとなれない」と思っていたんです。でも、でも、当時の元カレが新しく付き合った女の子が、私くらいの身長でモデルやっていて。それを見て、なんかいいなって思ったんです。
当時は低身長モデルが流行り出したころで、「私にもできるかも」って思って読者モデルに応募したり、フォトグラファーにポートレートを撮ってもらったり、ちょっとだけ雑誌に載ったりとかしました。
それで、SNSのフォロワーが2000人くらいの少し有名な高校生になったんですよ。そのころから「有名になりたい」という欲が出てきました。
「入学式にリーゼントで来た暴走族と交際」
――高校卒業後は何をしていましたか?
夢もなかったし、お父さんが働く美容室でテキトーに働こうと思って、美容の専門学校に行きました。学校生活って、いわば社会人になるための練習じゃないですか。登校時間が決められていて、拘束時間がある、それができなくて、入って3週間で辞めちゃいました。
でも専門学校では、ヤンキーのオトコと出会えました。私は港区育ちの箱入り娘なんで、ヤンキーとか暴走族がいるのはフィクションの世界だけだと思っていたんですよ。
そこで下品な田舎のアングラ・ストリート文化みたいなのを知りました。私にとっては、そういったことがかっこよくて新鮮で。その専門学校で知り合った暴走族の男性と付き合いました。
彼は入学式にリーゼットで、囚人服みたいな服を着て、ビジュアル系メイクで出席していました。超ダサいタトゥーを入れていたんですけど、めっちゃイケメンだったんですよ。
――専門学校を辞めてから、どう過ごされたんですか?
その彼氏にどっぷりハマっちゃいました。
――アイドルになったきっかけは?
その彼に「楽に儲かる仕事がある」と、エキストラのバイトを勧められたんです。「映画とかドラマとかの撮影で、道を歩くだけで5000円とかもらえる」と言われて、「めっちゃいいじゃん」と思って行った先が、たまたま芸能事務所で。その面接に、アイドルのプロデューサーがいたんです。
そのプロデューサーに「アイドルやっちゃいなよ!」と言われて、「以前お父さんにも勧められたし、なんか運命みたいなのがあんのかな」って思って、 ネットで「地下アイドル」で検索したら、最初に出てきたグループがあって。
「最初に出てくるなら、きっとすごく有名なんだ」と。そのグループではモデルや女優などの仕事もできるようだったので、オーディションを受けてみたら、合格したんです。
めっちゃ申し訳ないんですけど、もともと誘われていたアイドルグループを断り、そのグループに入りました。
20人の男性と同時に関係を持っていた
――アイドルになってからは、どんな生活を送っていましたか?
年間1000本はライブしていて、足の筋肉がムキムキでした。毎回ライブで必ず披露する曲があったんですが、計算すると、その曲は1年間で1000回歌っていることになるんですよ。もうノイローゼでした。
専用劇場で週に4回、1日3回はライブしていましたね。
でも、当時はスタッフに「専用の劇場があって、歌詞があって、衣装があって、固定客がいて、知名度があるところで踊れる。これがどれだけ幸せで恵まれていることかわかるか?」と言われて、「たしかにな」と思いました。
給料は低かったですけど、普通の人が味わえないような幸せや感動を味わうことができました。「24時間テレビ」にも出たし、武道館でもライブしたし……いろんな思い出があります。
ただ、その分スケジュールがめちゃくちゃハードで、休みは1ヶ月に1~2回くらいしかなかったです。アイドルだった3年半は、人生で一番目まぐるしかったです。
――そんな忙しい中、どうやってモチベーションを保っていましたか?
それがオトコなんですよ! そこで、やっと覚えたんです。
私、意外と遅くて、初めてヤったのが19歳なんですよ。それまでは「痛そう」と思っていて、ヤリたいと思うほど好きになった男が現れなかったから、していなかったんです。
で、例の暴走族の彼氏に、初めてを捧げました。
そこで覚えちゃって、1ヶ月でその彼と別れたあとは、そいつの親友とヤって……。もうそこからは大荒れです。浮気したり、ライブの出番直前にヤって、衣装や髪に体液をつけたまま舞台に出たりすることにスリルを覚えました。いろんなことが未経験だったので、その反動ですね。
――アイドル時代には、20人の男性と同時に関係を持っていたとか?
はい、その話は本当です。このネタだけで4本も番組に出演できたので、昔の私に感謝!
私が所属していたアイドルグループは、恋愛禁止じゃなかったんですよ。なぜ恋愛OKかというと、社長が「お前らこのスケジュールで男と付き合えるならやってみろ!絶対無理だから!」っていうバイブスだったんですよ。実際、あれほど忙しくなることはもう一生ないと思う。忙しすぎて、普通だったら彼氏とも会えないです。
でも、私は社長にそう言われたことで、逆に「上等だよ!いっぱい彼氏作って、いっぱいしてやる!」と出会い系アプリを入れたんですよ。
友だち、元カレ、ナンパや出会い系で知り合った人としました。成人してからは、クラブで出会った人もいましたね。
彼氏がいることをファンに公言
――アイドル時代は忙しい中、どうやって男性と会っていたんですか?
とにかく時間がないんで、睡眠時間を削るか、同棲するかのどちらかでした。当時、土曜日の午前中からライブがあって、私には「花金」という概念もなかった。
でも、スル相手は社会人で、金曜日の夜しか空いてないんですよ。だから金曜日の夜飲んで、次の日二日酔いでゲロ吐きそうになりながら、顔真っ青でライブしていました。
ファンの女の子に 「何で顔むくんでいるの? 昨日の夜飲んだんでしょ! プロ意識が足りない!」って泣かれたこともあります。「うるせえな」って言い返しましたけど。
――彼氏や“おともだち”がいることは、ファンの方々に秘密にしていたんですよね?
いや、言っていました。当時から私は炎上キャラだったので、何をしてもファンは減らなかったです。“洗脳完了”しているんで。
ファンの人たちには、「私が笑顔でステージに立てるのは、お前らのおかげじゃなくて、プライベートで支えてくれて、私の性欲や寂しさを埋めてくれる男の子たちがいるから。だから、会いたくもない君たちに笑顔を振りまけるんだよ」って言っていました。
お金をくれるから会っているだけで、そうじゃなかったら何でこんなおじさんたちと会わなきゃいけないの?という気持ちでやっていました。
――ちょっと言い過ぎでは……当時からアンチはいましたよね?
いましたよ。同じグループの別の子を推していて、私をとことん叩いてくるオタクもいました。「そらちゃんは、俺の推しと仲よくしないでほしい。悪影響だ」とか言ってくる人もいましたね。
でも、ほかのメンバーのファンに好かれたところで、私には何のメリットもないじゃないですか。 だから、私は「嫌われて上等」みたいな感じで振る舞っていました。
中には、私に文句を言うためにわざわざお金を払って、私とチェキを撮りに来るやつもいました。でも、そのお金は私に入るから「炎上商法成り立っているじゃん!あざっす!」って感じでした。
私が嫌いだったのは、“お説教ジジイオタ”と彼氏面してくる“勘違いオタ”。昔モテてこなかったのか、アイドルオタクって勘違いしている人が多いんですよ。
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ここまで毒舌でファンを小馬鹿にしたアイドルはみたことがない。胡桃は何故ここまで毒舌なのか、後編では胡桃に厳しい質問も投げかけてみた (♯2へ続く)