
子育て中は仕事に、家事にやることがたくさん! けれどもやっぱり子どもにはおいしく、安全なものを食べてほしい……。そんなときにおすすめなのが発酵ごはん。
※離乳食完了期以降(18ヵ月~)のレシピです。
塩よりも塩味がまろやか 減塩 塩麹の作り方
基本となる塩麹。通常は9%の塩分で作りますが、子どもがいる家庭でも安心して使えるように、約5%に減塩した塩麹のレシピです。
忙しいママ・パパでも作りやすいように、本書では炊飯器の保温機能またはヨーグルトメーカー(発酵メーカー)を使って作る方法を紹介します。
この方法なら、約8時間で作ることができますし、作っている途中にカビが生える心配がないので、安全です。
■材料(作りやすい量)
乾燥米麹…100g
塩…17g
昆布… 2g
干ししいたけ…2g
水…200㎖
(生麹を使う場合は160㎖ )
■用意する道具
●炊飯器またはヨーグルトメーカー
(発酵メーカー)
●耐熱の保存容器
(炊飯器の内釜に入るもの、ガラスがおすすめ。
写真は800㎖の保存容器を使用)
または、耐熱のジッパー付きポリ袋
●ブレンダー
●保存用の容器(ジッパー付きポリ袋で作る場合)
●スプーン
※道具や保存容器、スプーンは消毒したものを使う。
■作り方
1 保存容器またはジッパー付きポリ袋(耐熱)に材料を全て入れて、消毒したスプーンでよく混ぜる。
2 炊飯器の内釜に1を入れ、保温用の60℃のお湯を注ぐ(お湯は1の表面ラインを超える量にする)。炊飯器の保温ボタンを押し、炊飯器の蓋を開けたまま1の蓋を少しずらして8時間保温する。ジッパー付きポリ袋の場合は空気を抜いてしっかりとジッパーを閉める。
<ポイント>
● 保存容器の場合は、容器の中の温度が高くなりすぎることがあるので、炊飯器に容器を入れたら蓋は閉めずにずらしておくようにしましょう。
● ジッパー付きポリ袋の場合は、お湯が入ったり、浮いたりしないようにしっかり空気を抜いて、袋を閉めましょう。空気を抜くことで均等な温度で発酵できます。
3 麹が柔らかくなったらブレンダーで撹拌かくはん ) する。ジッパー付きポリ袋の場合は、清潔な保存容器に移し替えてからブレンダーで撹拌する。
<ポイント>
しいたけや昆布が入っているため、舌触りが苦手という子どももいるので、ブレンダーでなめらかにするのがおすすめ!
4 ブレンダーでペースト状になったら、冷蔵庫に保存する。
減塩 塩麹を使った メインおかず
レシピ1:エビのフリット
~エビのプリプリ感を味わえる。大人はお酒のおつまみにも~
■材料:3人分
エビ…9~12尾
塩麹…大さじ1
酒…大さじ1/2
衣
薄力粉…40g
片栗粉…40g
炭酸水(無糖)…100㎖
米油(揚げ油)…適量
<大人用>
●レモン… 1/8 個
●塩…適量
●チリパウダー…適量
■作り方
[下準備]エビは殻をむき背わたを取って、片栗粉大さじ1、水大さじ1(各分量外)と一緒にボウルに入れて揉み流水で流す。ペーパーで水気を拭く。ボウルにエビと塩麹、酒を入れてまぶし、ラップして30分、冷蔵庫で漬けおきする。
1 ボウルに衣の材料を入れて混ぜ合わせ、漬けおきしたエビをくぐらせる。
2 子ども用は月齢に合わせた大きさに切る。
3 <大人用>レモンを添える。塩やチリパウダーを適量かけていただく。
レシピ2:自家製ハム
~原材料が気になる加工肉もかんたんに手作り。しっとりジュシー~
■材料 つくりやすい量
豚肩ロース塊(またはヒレ肉塊)…300g
塩麹…大さじ4
こしょう…少々
ローリエ… 1枚
■作り方
[下準備]豚肉は脂が多い部分があれば包丁で取り除き、ポリ袋に入れて塩麹、こしょうを加えて揉み込み、全体に行き渡らせる。ローリエを加えて空気を抜き、口を結んでひと晩、冷蔵庫で漬けおきする。
1 調理をする1時間前に常温に戻し、ポリ袋のまま炊飯器に90℃のお湯と一緒に入れ蓋をして、保温モードで3時間保温する。
2 袋ごと冷水に取り冷やす。
3 子どもの月齢に合わせて、食べやすい薄さにスライスする。ラップして冷蔵庫で保存し3日以内に食べ切る。
Note
炊飯器に入れる際は湯に肉全体が浸かっている状態にするため、ポリ袋の空気をしっかり抜いて、たっぷりの湯を使いましょう。
素材のおいしさを楽しむ 野菜の副菜のおかず
レシピ3:ケールのパリパリ焼き
~食べ慣れない野菜もチップス感覚で楽しくトライ!~
■ 材料 3人分
ケール… 2枚
A 塩麹…大さじ1
オリーブオイル…大さじ1
水…小さじ1
■作り方
1 ケールは洗って水気を切り、大きめにちぎる。
2 ボウルにAを入れてよく混ぜ、ケールを加えて全体に行き渡るよう混ぜる。
3 オーブンシートの上に2を重ならないように並べ、160℃に予熱したオーブンで13~15分パリパリになるまで焼く。
※材料は大人2人+子ども1~2人で食べられるように、大人3人分を基本としています。家族構成や、家族の食べる量で適宜増減してください。
※お子さんの成長に合わせて、食材をちいさくカットしたり、ゆでる時間を長くしたりするなど調整してください(お子さんによってかむ力は異なりますので、窒息・誤嚥などにご注意ください)。特に丸いもの(ミニトマトなど)や、粘りのあるもの、つるつるしたものはお子さんの成長、咀嚼力をよく観察して与えるようにしてください。
※お子さんがはじめて食べる食材は、アレルギーなどの観点から、少量から与えるようにしてください。
※アレルギーと診断されたことがある、またはアレルギーの可能性がある場合は、医師の指導に基づき、摂取の有無、量の検討をして調理してください。
撮影/小嶋文子
スタイリング/鈴石真紀子
『作り分けなし!時短にもなる!親子でおいしい 発酵ごはん』(グラフィック社)
清水紫織