HGや江頭2:50のテーマソングは本人選曲なのか
テレビで観る機会は少なくとも、私たちは江頭2:50のことを忘れない……。ていうか、忘れたくても忘れられない。
たとえばレイザーラモンHGが登場するときにいつもかかる、リッキー・マーティンの、あの曲(郷ひろみが「アッチッチ」でカバーしたやつ)や、江頭2:50が登場するときにかかる布袋寅泰の「ベビベビベイベ」って曲。
もはや曲を聴くだけで、HGやら江頭の姿しか思い浮かばない。
権利ごと「買い取り」したのではないかと思うほどのイメージ直結状態になってしまっているが、あれは誰が決めているのか。許可をとっているものなのか。
HGが腰を振るたびにリッキーマーティンに印税が入ったり、江頭が脱ぐたびに布袋に印税が入ったりするなら、それはステキな関係かもしれないが。

HGの事務所・吉本興業に問い合わせてみると、
「それはJASRACさんとかに聞くことでは?」
ということは、やはりちゃんと許可をとってらっしゃるんですか?
「いや、それはわからないですけど」
と取り付く島もないご回答。残念ながら、HGとリッキーの関係は不明なままである。

次に、江頭2:50の所属事務所・大川興業に聞いてみると、次のような話をしてくれた。

「もともと布袋さんの曲は、テレビの番組で使ったのがきっかけで、定着したようです。テレビ局側で決めていることなので、こちらで許可をとったということはないですね」
では、あの曲は特にご本人の希望ではないと?
「いえ、布袋さんの曲はもともと本人も好きで、プライベートでもよく聴いてるようですよ。ただ、布袋さんのコンサートでお会いしたときに、『おまえのせいで、曲のイメージが悪くなった』とか言われたみたいです(笑)」
もはや布袋側でも「半・公認イメージソング」状態になっているようだ。

ところで、清原が打席に立つときの『とんぼ』とか、スポーツ界にもいろいろテーマソングはあるが、プロレスラーの入場曲はどうなのか。
新日本プロレスリングに聞いてみると……。
「選手によって、既存の曲とオリジナルの曲とまちまちなんですが、形態が変わっており、今では既存の曲はB'zさんの曲を使う選手が1人いるくらいで、ほとんどがオリジナル曲ですね」
入場テーマソングを扱ったCDが出始めた80年代後半〜90年代くらいからは、選手が使用している曲のほとんどは専門業者が作っているという。
これは、JASRACにもちゃんと登録しているのだとか。
「映像だと権利が出てしまうなどの事情もありますが、もともと入場曲は、プロレスにとって、大きな役割があるため、選手のイメージ作りとしても、オリジナル曲が増えているんです」
確かに、テーマソングの役割は非常に大きく、これはプロレスラーも芸人も同じだろう。

リッキー・マーティンさん、日本では「アーチーチ」のあとに、「フォー!」になっていること、ご存知ですか。
(田幸和歌子)