最新版! 都心のマンションの名前の流行
このマンションが恵比寿にあり、一番流行りの名前をつけるとしたら「ザ・恵比寿・パークタワー」とかでしょうか…。
都心生活者にとって憧れのマンション購入。最近じゃ、金利の低下、物件数の多さなどから若くして購入する人も多く、販売数はうなぎのぼりだとか。
マンションのCMも盛んに放送されるが、私が気になるのはそのネーミング。最近のマンションの名前は、かなり凝っている気がする。そして、やたらカタカナ文字を駆使しているためか、意味がわかりにくいぞ。気になったので、最近の都心のマンションの名前を調べてみた。

とある住宅情報サイトの「新築マンション・アクセスランキング」の50件を元に、さっそく調査。ネーミングにはかなり規則性がある。
一番多いのが「カタカナ+土地の名前」と言うパターン。50件中なんと23件もがこの名前だ。確かに一番落ち着きがよいし、よく耳にする。同じようにカタカナと土地名の組み合わせのパターンで、「土地名+カタカナ」「カタカナ+土地名+カタカナ」を入れると合計43。ほとんどがこの名前なのだ。意外とワンパターンじゃないか。


それにしても気になったのが長さ。「カタカナ+土地の名前+カタカナ」ともなると、15文字くらいは普通。50位すべての平均文字数はなんと13.2文字! 住所にマンション名まで丁寧に書くとかなり面倒くさそうだ。古典的な「ハイツXX」「XXマンション」なんて名前がなんとなく懐かしい…

次に、よく使われている「カタカナ」の単語を調査。英語にしてみて1単語になる単位でカタカナをカウントしてみた。結果はこちら。


1位「タワー」(14件)
2位「パーク」(10件)
3位「シティ」「ハウス」「レジデンス」「ザ」(5件)

なるほど。「タワー」は今の時代の象徴みたいな単語なので納得できる。「パーク」「シティ」「ハウス」はマンションの常連単語と言っていいだろう。なんとなく、生活をイメージする安心感もある。そしていかにも高級なイメージの単語「レジデンス」が堂々3位! 辞書によると「大邸宅、高級住宅」の意味があり、憧れの高級マンションのネーミングにはうってつけの単語なのだ。
おもしろいのは、同率3位の「ザ」。
英語の「それ」だが、その後に続く言葉を強める効果がある。たとえば、「タワー」より「ザ・タワー」と言った方が、なんだか堂々とした印象を受ける。これも納得。

このランキングを見ると、今のマンションネーミングの肝は、「高級感」「先進感」「安心感」。一生のお買い物だしちょっと背伸びをしたい、でも暮らしの安心感もほしい、そんな現代人の気持ちのキーワードといえるだろう。売主各社が消費者の心をつかむために必死に考えている様子が思い浮かぶ。

マンションは名前で買うわけじゃないけど、一生のお買い物だもの、やっぱりネーミングもちょっとは気になる。でもくれぐれも、ネーミングやイメージに左右されないように注意しようね。冷静に、冷静に。
(さくら)