パソコンで、ポインターを動かすときはマウスに、入力のときはキーボードにそれぞれ手を置くのが常識。だが、手にマウスを固定したらどうなるだろうか。
そんな好奇心を満足させるマウスが存在するのだ。

おもしろPC周辺機器を扱うサンコー株式会社から1月に発売された『USB指マウス』(価格1980円)。一見、マウスには思えないが、とにかくパソコンにつないで使ってみる。まず、ベルトで指にマウスを固定。だが、指は5本あるのでどの指にはめたらいいのか。説明書には人差し指または中指とあったので、とりあえず人差し指に。
重さは35gで、はめた感じとしてはさほど重たくない。

さて、マウスの通常の構造は光学センサーが底面にあり、上部にクリックボタンとホイールが付いている。指マウスも付いているものは同じなのだが、ちがうのはクリックボタンとホイールの位置に対して光学センサーが横にあること。操作するとどうなるか。指先の方に光学センサーがあるため、マウスを立てるようにして平面をスキャンする。一方、クリックやスクロールの操作はというと、人差し指や中指ではなく横から親指で行う。

ポインターの移動でも、マウスを手で覆うようにして動かすのではなく、指を軸として動かすという感じ。

これらの変則的な操作方法はすぐには慣れない。左クリックが下、右クリックが上ということになっており、どっちを押せばいいか一瞬迷うし、そもそも下方向へ押していたのが横方向になったこと自体がとても押しづらくしているのだ。
ただ、この商品、慣れてしまえば便利な面もあるかも。ノートパソコンの上でマウス操作できるので、スペースがない場所で使える。さらに、キーボードから手を離さないで操作可能なため、入力作業が多い人には多少時間の節約になるだろう。


外見も操作法もとても個性的な商品だが、今のところの売れ行きをサンコーにきくと、「おかげさまで2回目の追加入荷となっております」とのこと。意外に売れているようだ。「指マウスのようなちょっと変わったマウスの販売には特に力を入れています」と同社。今後も、つぎつぎラインアップしていく予定だそうだ。
お好みのおもしろマウスで、いつものパソコン操作を一味ちがうものにしてみてはどうか。
(羽石竜示)