先日行われた日本将棋連盟の奨励会入会試験で、上海在住の中国人少年が外国在住者として始めて合格した。新民網が伝えた。


 8月23日から3日間かけて行われた奨励会入会試験で、上海在住の14歳の少年、張シンさんが合格して6級を取得、奨励会入会の資格を獲得した。張さんは福建省福州市の出身で、現在は上海市内の学校に通う中学生。7歳から将棋を始め、同市内で開かれた将棋大会で何度も優勝したほか、上海代表として日本人の小学生名人と交流戦を行った経験がある。

 張さんは2年前の08年より奨励会試験に参加しており、そのときは受験者同士の対局による1次試験で結果が残せず不合格となった。昨年も1次試験の壁を突破することができなかったが、今年は1次試験を4勝2敗で通過すると、筆記や面接などの2次試験もクリアして、奨励会初の海外在住外国人会員となる資格を手にした。

 張さんはしばらく上海で休養した後、再び日本に渡ってプロ棋士を目指すという。
奨励会の6級はアマ三~四段に相当し、プロ棋士となるには奨励会員同士の対局で優秀な成績を挙げて四段まで昇段する必要がある。

 中国には中国将棋(象棋)というゲームがあることから、中国・韓国・台湾でもプロ組織がある囲碁と異なり、日本の将棋は中国では一部の愛好者にのみ普及している。記事では「上海そして中国での将棋の発展に新たな歴史を刻んだ」とされているが、中国人棋士の卵が誕生したことで、今後日本の将棋が中国国内で脚光を浴びるかどうかを注目したい。(編集担当:柳川俊之)

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