中国には「呆萌」という流行語がある。これは間が抜けている・鈍いという意味の「呆」と、可愛いという意味の「萌」が組み合わされた言葉であり、その人物、動物、キャラクターなどが持っている間の抜けた感じから生じる可愛さを表している。
「バカっぽく可愛い」と訳される場合もある。

 中国では、「呆萌」という言葉の代表として熊本県のゆるキャラ「くまモン」が挙げられることが多く、中国メディアのAdmin5創業網はこのほど、「呆萌」には消費者の潜在意識に影響を及ぼす大きな力を持ち、くまモンは中国人に歴史問題を乗り越えて日本を愛する力を与えることができると称賛する記事を掲載した。

 記事は呆萌という言葉が表す可愛さには、消費者の理性を通り越して潜在意識に影響を与える力があると説明。また「美しさ」や「センス」、「高級感」という特質よりも、呆萌はさらに消費者に好まれる特質だとも指摘した。

 さらに記事は「世界レベルで見ても日本文化は呆萌の集大成である」と説明、「その最も代表的な例はくまモンだ」と指摘した。続けて記事は「くまモンはそのイメージにより国内また海外で想像を超えた歓迎を受け、世界で極めて高い人気を有するキャラクターとなった」と絶賛。
また注目すべき点として、くまモンは中国人に文化の違いや歴史問題から生じる偏見を超越して、日本と交流したいと思わせる力を与えていると絶賛した。

 熊本地震が発生した当時、香港スターの劉徳華(アンディ・ラウ)さんは公式サイトにくまモンのイラストを掲載しつつ、熊本のために祈りをささげるようファンに呼びかけた。記事は「世界レベルで見ても日本文化は呆萌の集大成である」と指摘しているが、この背景には日本人の性格が関係しているのかもしれない。失敗が許されにくい社会文化の中で生活する日本人にとって、ゆるキャラは一種のユーモアや開放感を与えてくれる存在であり、日本で呆萌文化が発達したのはこうした要素もあるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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