中国メディア・経済日報は26日、日本の地方には「匠の精神」を余すところなく発揮して、国内のみならず世界で愛される製品を作っていることを紹介する記事を掲載した。

 記事は、本州最西端の山口県を訪れ、現地の産業発展について取材したと紹介。
「取材したのはいずれも中小企業だったが、それぞれ独自の妙技を持っており、職人気質の匠が逸品を作り出す様子に深く感じ入った」と伝えている。

 記事が紹介したのは、同県内にある3つの中小企業だ。1つ目は新幹線の「おでこ」を製造している山下工業所。「わずか30人あまりの金属部品加工工場で、作業場はとても年季が入っているが、この工場で代々の新幹線の『おでこ』が完全手作業によって作られてきた」と説明。一人前になるには10年かかるとしたほか、「どんなに機械化やスマート化が進んでも、板金職人は永遠に必要だ」とする社長の話を紹介した。

 2つ目は、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)漁船の製造を主力とするもバブル崩壊以降低迷、救命艇の製造に活路を見出し、昨年末までに世界の大型貨物船向けに7000隻あまりを生産したニシエフを取り上げた。
そして、3つ目として、生産ライン全工程にデジタル管理を導入、桶の温度や発酵具合を細かく調整することで異なるロットでも味が全く変わらない日本酒の製造を実現した旭酒造のこだわりについて伝えた。

 「匠の精神」、「職人気質」と呼ばれるものは、スローガンを打ち立てたらすぐに実現できるわけではなく、真剣にモノづくりや仕事に取り組む中で少しずつ醸成されるものだ。真剣に考えながら試行錯誤を繰り返すプロセスこそが、名匠を生むのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)coward_lion/123RF) 


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