2024年4月14日、第一財経は、イスラエルとイランの衝突がエスカレートする中で、中国の医療機器メーカーが緊張感を高めていると報じた。

記事は、イランのイスラム革命防衛隊が14日未明、イスラエルに対して大規模なミサイル・無人機攻撃を実施し、中東情勢は一気に緊迫度を増したと紹介。

イランの国連代表部は同日SNS上でイランのイスラエルへの攻撃は「終結」とみなすことができるとコメントしているものの、一部の専門家からはイスラエルが報復行動を取る可能性が指摘されており、実際に報復が行われれば事態はさらに悪化することになると伝えた。

そして、イスラエルは医療分野を含む技術革新の世界的中心地であり、中国の医療機器企業はここ数年でイスラエルの循環器系医療機器分野への投資を特に増やしていると指摘。イスラエルで事業を展開する医療機器企業の幹部が「緊張状態が続く中で従業員の一部が予備役として軍隊から招集された」と語る一方で、緊迫した地域情勢が医療技術革新のキュレーターとしてのイスラエルの地位に影響を与えるとは考えにくいとの見解を示したことを紹介している。

また、イスラエルの医療機器に投資している多国籍企業の中国人幹部が「イスラエル政府の革新的企業の発展を支援する豊富な経験は学ぶ価値がある。政府は多くの医療イノベーション企業をインキュベートし、良いアイデアを製品化するよう加速させている」と述べた上で、現在の中東情勢はイスラエル政府による革新的企業への支援を弱めるかもしれないが、イスラエルの強力なイノベーションの遺伝子が破壊されることはないだろうと予測したことを伝えた。

記事は、事態の激化が医療機器のサプライチェーンにより大きな、世界的な影響を及ぼすかどうかは、紛争がどれだけ続き、どれだけエスカレートするかによって変わりそうだと紹介。

イスラエルの医療技術セクターに長年関心を寄せている投資家が「紛争が続けば、将来的にイスラエルが関わる世界の医療技術セクター全体に影響を及ぼす可能性がある」と指摘したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻)