WHOは「糖類入り飲料」を、糖尿病や心臓病など非感染症疾患(NCDs)のリスク因子と位置付ける。課税により価格が上がることで消費を減少させ、健康改善とともに医療費の削減、税収の確保などの思惑がある。
日本では糖類入り飲料に国レベルの課税はされていないが、政治宣言では「2030年までに少なくとも80%の加盟国が、タバコ・アルコール・糖類入り飲料に対する物品税をWHOが推奨するレベルまで引き上げる」といった具体的な目標が盛り込まれていた。
精製糖メーカーからなる業界団体・精糖工業会は「WHOは(糖類入り飲料課税の)考え方を捨てていない。具体的な目標が示されれば強いメッセージとなりかねない」と警戒感を示す。
さらにWHOは2026年1月、外堀を埋めるかのように「糖類入り飲料税に関するグローバル報告書」を発表。2024年7月時点で世界116か国において糖類入り飲料に課税され、消費を抑制する効果的な手段となっていると報告している。
そもそもWHOが公表している「糖類摂取ガイドライン」(2015年)は、一日の総エネルギーに対する糖類摂取量の目安を10%未満(強い推奨)、5%未満(条件付き推奨)とし、適切な管理を図るもの。対象は「砂糖」特定ではなく、飲料や菓子などに加えられる「糖類」全般である。
特に若い女性など、肥満よりも痩せすぎが社会課題となる日本において、糖類入り飲料への一律課税で消費削減を迫り、食生活・食文化に制限を加えるような政策は理解が得られにくいと言わざるを得ない。
「一部メディアでは『Sugars=糖類』と訳すべきところ、『砂糖』と誤訳して報道するケースがある。砂糖への過度な誤解を招き、砂糖産業全体に影響を及ぼしかねない問題でもある。
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