羽村市でイチゴ植物工場始動 日本発グローバル産業創出へ Oishii Farm
オープンイノベーションに参画する企業・団体の代表者
 米国でイチゴ植物工場を展開するOishii Farm(オイシイファーム、古賀大貴CEO)は8月5日、東京都羽村市に植物工場研究開発拠点「Oishii Farmオープンイノベーションセンター」を開設した。「施設園芸」と「工業」の分野を牽引するパートナー企業との共創を通じ、日本発グローバル産業創出を目指す。
この日は鈴木憲和農林水産大臣や小池百合子東京都知事、パートナー企業・団体代表者らを招き開所式を開催した。

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オープンイノベーションに参画する企業・団体の代表者

 日本での拠点立ち上げの狙いについて古賀CEOは、「植物工場には品種、栽培技術など『施設園芸』と、ロボティクス、空調、IoT、LEDなど『工業』が不可欠。両領域で世界最先端の技術力を持つ日本企業とのオープンイノベーションを通じて、植物工場パッケージを確立し世界に向けて展開したい」と意気込む。

 センターの延床面積は約1万5000㎡。数万株規模の実証栽培が可能で、温度・光・水・二酸化炭素など異なる栽培環境を同時並行で検証できる。「企業との共創で植物工場専用のロボットや空調施設、IoTデバイスなど量産体制を目指す。植物工場専用品種の開発にも着手する」(古賀CEO)としている。

 政府が掲げる成長戦略も大きな後押しになる。高市政権の成長戦略17分野のうち「フードテック」において、2040年度までに植物工場分野へ4.6兆円の官民投資を目指す方針が盛り込まれている。

 鈴木農林水産大臣は「地球温暖化や豪雨災害などの影響で食料生産が不安定化している。日本の技術力で世界に打って出れば、日本だけでなく世界の食料安全保障に貢献できる」と述べた。

 Oishii Farmは2017年に米国ニュージャージー州で創業。
世界で初めて植物工場での高品質イチゴの量産に成功した。2024年には世界最大級の植物工場「メガファーム」を本格稼働。2018年当時1パック50㌦だった価格は、現在7・99㌦まで低減した。販売エリアは米国東海岸を中心とした18州、カナダ1州へと拡大している。

 同社はこれまで、累計525億円に上る資金調達を実施(2026年5月時点)。IoT(NTT)やロボティクス(安川電機)、機械部品(ミスミグループ本社)など各産業をリードする複数企業をパートナーとして迎え入れ、協業を開始している。

 古賀CEOは「日本の植物工場技術やインフラが世界的に普及すれば100兆円規模の市場に成長する可能性がある。『21世紀は農業の日本』と言われるよう、日本発グローバル産業創出に挑みたい」と力を込めた。

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