武豊騎手との初コンビとなった安田記念をシックスペンスで勝利し、厩舎初の芝G1制覇となった田中博康調教師=美浦=。5000勝を達成した武豊騎手は騎手時代から親交があり、そのすごさや、安田記念制覇までのエピソード、ともに挑む仏G1ジャックルマロワ賞への意気込みなどをおおいに語ってもらった。

 ―12日に武豊騎手が5000勝を達成した。

「これだけの成績を残すというのは並大抵のことではないですよね。考えられない、とんでもない数字ですよ。今後、これを塗り替えるって、なかなか出るイメージが湧かない。50年くらいで考えると、もしかしたら1人ぐらいは出るのかもしれないですけど、100年に1人かもしれないですしね。それぐらいのことをされていると思っています」

 ―武豊騎手の存在について。

「もう、スターですよ。それは競馬に乗っている時だけではなくて、人間力と言いますか、普段の振る舞いや話す言葉、その一つ一つがスターだなと思います」

 ―具体的にすごいと感じるところ。

「馬が伸び伸びと走っているというか、型にはめないというか、馬のリズムを大事にしている。だから気持ちよく馬が最後まで走れているのかなと。それは今、調教師になって依頼している立場で見ていてもそう思います。激しく追うジョッキーとの競り合いになってもグンと伸びる。

やっぱり馬が気持ちいいのかなと。結果的に馬の走りやすさにつながっているのかもしれません」

 ―安田記念のシックスペンスも?

 「シックスペンスの時もそうでしたね。最後にグンと出るのはジョッキーの腕の凄さが集約されている。これだけ勝てる理由の一つだと思います」

 ―騎手時代の2011年にフランスへ行かれていました。武豊騎手の影響は?

 「フランスに関しては、豊さんや社台グループの吉田家、シンボリさん、サクラさんといった日本のホースマンが作り上げてきたコネクションが根強く浸透していたので、日本人というだけで非常にウェルカムでした。その中でも『ユタカ・タケ』の名前は、フランスの人々が日本人と言えば『ユタカ・タケ』しか知らないのではないかと思うほどでした。フランスに行って改めて、豊さんありきで日本競馬が世界に浸透しているのだと肌で感じましたね」

【後編に続く】

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