◆JERAセ・リーグ 阪神1―5巨人(25日・甲子園

 巨人が阪神に連勝し前半戦の首位ターンが確定した。先発の竹丸和幸投手(24)は3回に先制こそ許したが、6回4安打1失点で7勝目(7敗)を挙げた。

打っては4回、ボビー・ダルベック内野手(31)が2試合連発となる17号同点ソロを放つと佐々木、石塚にも適時打が生まれ、一挙4点を奪い逆転。7日以来の単独首位に立った。今季の阪神戦は7勝9敗と負け越しているが甲子園に限れば5勝2敗。勢いに乗り、前半最終戦で同一カード3連勝を目指す。

 余力を残していた。竹丸が最高の1球で仕事をやり遂げた。4点リードの6回2死。カウント0―2から立石に投じた直球は、内角低めに構える捕手のミットに吸い込まれた。最後の99球目に、この日最速の151キロをマークし「3人で終わりたかった。力を入れました」。見逃しの3球三振でこの日5奪三振目。前半戦ラストの一戦で、7勝目をつかみ取った。

 背番号10だった崇徳3年の夏、当時は「行けると思っていなかった」という甲子園の舞台。7年の時を経て、一回りも二回りも成長した姿で夢をかなえた。序盤は毎回走者を背負い、3回には1死満塁から元山の左邪犠飛で先制点を献上。それでも粘り強い投球で打線の援護を待った。

 4回に一挙4点をもらうと「3点の余裕をもらえた。甲子園は広いので、打たせていけたのがよかった」。尻上がりに調子を上げ、4回から3イニング連続の3者凡退。スライダー、チェンジアップに加え、同カードの過去2試合では数球程度だったカットボールを要所で使い、猛虎打線を仕留めた。両親が応援に駆けつけた中で、見事に快投を披露した。

 阪神の立石とは、アマチュア時代に一度だけ対戦経験があった。19年6月1日、広島で行われた高校野球春季中国大会の初戦。竹丸が9回から登板し、この回の先頭に代打で出場したのが当時高川学園1年の立石だった。

結果は中飛。あれから7年が経過し、ともに努力を重ねた2人は同じ年にプロの舞台に立った。

 球団の新人では13年の菅野智之以来8人目となる前半戦7勝。偉大な先輩の姿は、頭にすり込まれていた。大学時代にのめり込んでいた人気モバイルゲーム「プロ野球スピリッツA」。スタメンに「外せない」と愛用していたのが菅野だった。「球種がめっちゃ多くて能力が高い。強かった」。かつては画面越しに憧れていた右腕の姿。今は自分の力で、その記録に並んだ。

 チームはこれで単独首位に浮上。前半戦の首位ターンも決まった。

「けがなくしっかり投げてくれているのが非常に頼もしい」と橋上監督代行もたたえる背番号21は、ここまで15登板で7勝7敗、防御率2・97。勝てない時期も乗り越え、さらに強くなった。「これからも試合をしっかりつくって、勝ち星を積み重ねていけたら」。確かな自信が、後半戦への活力になる。(北村 優衣)

 【掛布雅之Point】 竹丸の立ち上がりは初めての甲子園のマウンドで手探りに投げているように見えた。4回に逆転してもらった以降は、ギアを上げて3イニングを無安打に抑えた。特に4回2死の近本の3球三振は見事だった。新人離れした対応力と勝負所を感じ取る能力を持っている。

 【記録メモ】巨人が阪神に2連勝し、前半戦(オールスター戦前)の首位ターンが確定した。巨人は球宴初開催の51年以降で24年以来2年ぶり37度目(勝利数で順位決定した01年を含む)の首位ターン。過去36度で、30度優勝しており、V率は約83%となっている。

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