テニスの今季4大大会最終戦、全米オープン(ニューヨーク)が、24日(日本時間25日)のシングルスと混合ダブルスの予選で開幕する。今季限りでの引退を発表した元世界ランキング4位の錦織圭(36)=ユニクロ=は、シングルス予選に主催者推薦枠で出場が決まり、この全米が現役最後の4大大会となる。

自身が初めて4大大会に挑戦したのは07年予選、そして最高成績は14年準優勝で、ともに全米だった。拠点とするのも米フロリダで、第2の故郷とも言える最大の舞台で、4大大会最後の雄姿を披露する。(構成・吉松 忠弘)

 予選、本戦を合わせ、錦織にとって区切りとなる50回目の4大大会。2025年全豪以来、全米では21年以来の挑戦が、錦織の最後の4大大会だ。19日、全米の大会主催者は、予選に推薦枠で出場する選手を発表。錦織が9枠の中の1人として名前を連ねた。

 全米は、4大大会に初挑戦した大会で、4大大会最高成績を残した思い出の地だ。拠点はフロリダで、家もある。すでに、日本で過ごした13年を超え、渡米してから23年となった。米国は、第2の故郷と言ってふさわしい場所だ。その地の大舞台で4大大会を終える。

 5月1日に、自身のSNSで今季限りでの引退を発表した。

それ以降は、地元日本で行われる9月の木下グループ・ジャパン・オープン(東京・有明)で「下手な試合はできない」と、けがの現状を見ながら、可能な限りで戦える状態をつくり上げてきた。

 引退発表前後に「約1か月ぐらいテニスから離れた」。そのおかげで、「体の痛みがだいぶ消えて、しっかり練習することが可能になった」。引退発表後の初戦となったムバダラDCオープン(米ワシントン)では、世界の強豪と、実戦形式の練習を積めた。

 ムバダラDCオープンには、主催者推薦枠で本戦から出場した。1回戦で、拠点を同じとし、何度も一緒に練習を積んできた商竣程(中国)と対戦。25年5月のジュネーブ・オープン以来のツアー本戦勝利を挙げた。「自分が思っていたよりもだいぶ良かった。70点ぐらい」と合格点だ。

 その後、ナショナルバンク・オープン(モントリオール)、シンシナティ・オープンと予選に出場したが、両大会ともに本戦入りならず。現在、決まっている残りの出場は、全米と9月30日開幕の木下グループ・ジャパン・オープンの2大会となっている。

 ムバダラDCオープンで1回戦を突破したテニスは、錦織がけがさえなく、十分に練習を積めれば、まだ十分にツアーで戦えることを証明した。

「うれしいと同時に、でも、もう引退って言っちゃったんで」。最後の4大大会で、引退を撤回したいと思えるほどの試合を披露する。

 ◆錦織 圭(にしこり・けい)1989年12月29日、松江市生まれ。36歳。5歳でテニスを始め、13歳で米国にテニス留学。2008年2月に日本男子史上2人目となるツアー優勝を遂げ、14年全米でアジア男子シングルス史上初の4大大会準優勝に輝いた。16年リオ五輪男子シングルス銅メダルは、日本テニス96年ぶりのメダルの快挙。26年5月、同年限りでの引退を発表した。ツアー通算12勝。自己最高の世界ランキング4位はアジア男子最高位。家族は妻・舞さんと子ども2人。178センチ、73キロ。

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