米国では10年単位のディケード(DECADE)で、その10年間を振り返ることが多い。メジャーを報じるメディアもご多分にもれず、下一桁9の年に競ってその数字をクローズアップしている。

 各種記録の中で最も注目されているのが本塁打だ。本塁打が急激に増え始めた1920年代以降のディケードトップを出すと、

▼1920年代

B・ルース=467本

▼1930年代

J・フォックス=415本

▼1940年代

T・ウィリアムズ=234本

▼1950年代

D・スナイダー=326本

▼1960年代

H・キルブリュー=393本

▼1970年代

W・スタージェル=296本

▼1980年代

M・シュミット=313本

▼1990年代

M・マグワイア=405本

▼2000年代

A・ロドリゲス=435本

▼2010年代

N・クルーズ=346本

 となっている。

 10年間に50本超を4度もマークした1920年代のルースが最多本数。次いで50本超3度を含め10シーズンすべて30本以上打ったAロッドの2000年代が続く。

 1940年代が極端に少ないのは太平洋戦争もあって多くの選手が出征、最後の4割打者として知られるウィリアムズは3シーズンを棒に振っているためだ。

 さて、それでは2020年代は誰か。2025年までの数字はヤンキースのA・ジャッジが258本でトップ、次いでドジャース大谷翔平240本、フィリーズのK・シュワバー230本と、ジャッジが頭一つ抜けていた。ところが右肋骨の疲労骨折で2か月以上離脱したことでジャッジが275本でとどまっているため、6年連続30号の大谷が270本、2年連続本塁打王を目指すシュワバーが269本まで伸ばしてきた。ヤンキースでは今季中の復帰を伝えているものの、大きく伸ばすのは難しい。そのため、追う2人が今季中に大接近か逆転するケースは十分ありえる。

 ちなみに日本人選手で主なディケート記録でトップになったのは、イチロー。2000年代にマークした安打数、2030安打が光り輝く。

2001年からスタートしながら9年間で積み重ね、10シーズンプレーしたD・ジーター(1940安打)を抑えた。

 2020年代、残りは3シーズンあまり。年齢は現在ジャッジ34歳、シュワバー33歳、大谷32歳。35歳を超えると衰えが出てくると言われる長打力。その点を考えれば2020年代を代表するスラッガーとして大谷がトップに立つ可能性が濃厚なのではなかろうか。

※参考資料 米大リーグ公式サイト (データは日本時間8月25日現在)

 蛭間豊章(ベースボールアナリスト) 

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