ヤクルトは2日、石川雅規投手が同日午後、自身の今後について記者会見を行うと発表した。自身の口から引退を表明するとみられる。

 現役最年長46歳のベテラン左腕がついに決断した。今季初登板初先発となった8月27日の巨人戦(神宮)で初回に1本塁打を含む被安打5、6失点。左肩痛を発症して降板した。それから5日後の1日、練習を再開した埼玉・戸田市のファーム施設で揺れる胸の内を明かしていた。「難しかったですね。今年また年齢を重ねましたけど、ファームでも抑えきれなかったという、これが現状かなと。最後は気合と根性というところは大事だと思うんですけど、抑えられなかったのがすべて」と静かに振り返った。

 石川は170センチに満たない投手としては小柄な体格ながら、140キロ以下でもキレのあるストレート、シンカー、スライダーといった多彩な変化球を駆使して打者に向かっていった。入団1年目の2002年から先発ローテーションを務めて12勝を挙げて新人王を獲得すると、5年連続で2ケタ勝利を記録。2008年には最優秀防御率賞を獲得し、24年連続勝利で188勝を記録した。25年目の今季は3月上旬に上半身のコンディション不良のため調子が上がらず、ファームで調整を続けて8月25日にようやく1軍に合流した。「自分がやってきたことは残念とは思っていないので。

何もそういう一つ気持ちはないですよ。やってきたことがすべてですし。勝った負けたは25年間あったので、その中で反省とかいろいろありますけど、残念とかというのは何一つないというところはあります」。現役生活に未練はない。

 石川を支えていたのは、何歳になっても野球をうまくなりたい、野球が好きだという向上心だった。故障に苦しんでも、その気持ちは忘れなかった。「やっぱり野球が大好きですからね。そういう意味でも、ほんとに野球が大好きという気持ちで、いろんなシンドイことも乗り越える原動力になっていると思うので。その気持ちはルーキーだろうが、今も変わらない。そういう気持ちをしっかり持ちつつ、与えられたところで腕を振っていきたい」。そんな姿勢は年下の選手たちにも好影響を与え、チームを支えてきた。

 目標としていた通算200勝まであと12勝に迫っていたが、節目の勝利には惜しくも届かず。

それでも、積み重ねてきた188勝の価値は色あせることはない。

 ◆石川 雅規(いしかわ・まさのり)1980年1月22日、秋田市生まれ。46歳。秋田商で3年夏に甲子園に出場。青学大に進学すると、2000年シドニー五輪に出場し、大学4年間で51試合で23勝8敗など好成績を残し、2001年に自由枠でヤクルトに入団。1年目の2002年に12勝を挙げて新人王を獲得し、以降は投手陣の柱としてチームを支えてきた。主なタイトルは2008年の最優秀防御率賞(2・68)、ゴールデングラブ賞など。551登板で3165・2イニングを投げて打者1万3343に対した。188勝194敗、4ホールド、防御率3・94、27完投、9完封勝利。打っても24年連続安打を記録した。167センチ、73キロ。左投左打。

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