現役最年長のヤクルト・石川雅規投手(46)が今季限りで現役を引退することが2日、分かった。この日の午後に都内で引退会見を行い、自らの言葉でこれまで歩んできたプロ生活25年間を語る。

24、25年にヤクルト担当だった長井毅記者が、誰からも愛されたベテランの素顔を「見た」。

* * *

 長らく現役を続けてきたなかで石川の“財産”とも言えるのは、自らを慕ってくれた後輩たちの存在だろう。今季ここまで9勝を挙げブレイクした山野もそのうちの一人。「試合で打ち込まれた日にLINEでメッセージをくれた」と優しさに感激した。

 24年7月26日の広島戦(神宮)で1回1/3を投げて9失点。自己ワーストの結果にうなだれていたところに「そういうのはみんな一度はあるから、いい経験として次に生かして頑張ればいいよ。みんな通る道だよ」とメッセージが送られてきた。「こんなことをしてくれるのは石川さんだけでした」。プロの厳しさを感じた直後。ショックから立ち直ることができたのも、この日の激励があったからだ。

 一方でグラウンドを離れると、イタズラ好きな“おちゃめ気質”を見せることもある。

 「絶対にありえないことなのに『山野、〇〇監督が呼んでたよ』とか『デーブ大久保さんが呼んでたよ』みたいに冗談を飛ばすんですよ。

僕と関わりが全くないのに・・・」

 年齢を重ね、20歳の差がある後輩とも接することも増えた。石川なりに目線を下げ、コミュニケーションの取り方を工夫していた。初勝利など節目の記録のタイミングでは後輩たちに欠かさずプレゼントを贈るなど人一倍の気遣いができる人。飾らない性格だからこそ、背番号19はみんなに愛された。(長井 毅)

編集部おすすめ