スターの凱旋に台湾が熱狂した。卓球の男子エース・林昀儒(りん・いんじゅ、25)が7月、日本のノジマTリーグで昨季王者・東京の主力として、台湾初開催の26―27年シーズン開幕戦に出場。

25年に日本で開幕した米大リーグのドジャース・大谷翔平、カブス・鈴木誠也らに向けられた国内の熱視線に、どこか似ていた。

 台湾出身のタレント、ビビアン・スーの11歳の息子も憧れる存在。空港からバス移動した大谷のように、林の看板広告を何度も見かけた。午後7時開始の開幕戦には、10時間以上も前から会場内の看板前で記念撮影する女性ファンも。グッズを求めて約300メートルの長蛇の列をなし、販売スタッフは「想定を上回る」と驚いていた。会場の2階席上段に行ってみたら、大型ビジョンを見ないと選手の顔がよく分からない距離。それでも立ち見が出るほどの盛況で、リーグ史上最多6881人が詰めかけた。

 台湾と日本の観戦スタイルの違いは試合後、観客席からファンがコート周辺まで降りて、お目当ての選手を近くで見たり、ねぎらいの声をかけること。開幕戦のMVPに輝いた林には、本人の姿が見えないほどファンが殺到した。

 国内の開催では昨季、1試合の平均来場者数は643人。今回の10分の1だが、台湾の盛況を見てリーグ発展の可能性を感じた。女子でトップ名古屋の木原翔貴監督(34)は「これだけ多くの方に応援していただいたのは人生初。

緊張したけど、本当に楽しかった」と興奮気味。この熱を持続させ、日本でも大人気のリーグに育つことを願う。(卓球担当・宮下 京香)

 ◆宮下 京香(みやした・けいか) 2018年入社。23年から卓球など五輪競技を担当。

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