FIFAのインファンティーノ会長 Photo/Getty Images
対立は解消されず
UEFAがFIFA主催大会へのボイコット方針を撤回する見通しとなった。英紙『The Guardian』によると、FIFAがジャンニ・インファンティーノ会長が進めようとしたW杯の権益売却構想について、同様の計画を今後二度と提案しないと確約したことを受け、UEFA側が必要としていた保証を得たという。
問題の発端となったのは、インファンティーノ会長が推進していた「FIFA Forward Enterprise(FFE)」構想だ。FIFAの将来的な資金調達などを目的に、W杯の権益の一部を民間資本に売却する案が浮上。計画が明らかになると、UEFAは強く反発し、FIFA大会へのボイコットも辞さない姿勢を示していた。
FIFAはFFEを公表からわずか4日後に撤回したものの、UEFAが求めていた「同様の試みを二度と行わない」という明確な約束は当初示されなかった。そのためUEFAはボイコットの可能性を残していたが、両組織は数週間にわたって水面下で協議。今回、FIFAが書面で再発防止を確約したことで、UEFA側もボイコットを解除する方向に動いたとされる。
これにより、9月5日にポーランドで開幕するU-20女子W杯には、イングランド、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、開催国ポーランドの欧州勢が予定通り参加する見通しとなった。特にイングランドはすでにメンバーを発表しており、カナダとの初戦に向けて渡航することになる。
一方、UEFAとFIFAの対立そのものが解消されたわけではない。UEFAは現在もインファンティーノ会長の交代を求める姿勢を崩しておらず、今後のFIFA指導部への対応についても、8月27日にモナコで開かれるUEFAの会合で議論される予定だ。
イタリアサッカー連盟(FIGC)も26日、インファンティーノ会長への支持を撤回。国際大会のガバナンスや発展をめぐるFIFA会長の最近の取り組みに対する立場を明確にするための決定だと説明している。
今回の騒動では、FIFA会長が打ち出した構想によって、若い選手たちまで国際サッカー界の政治的対立に巻き込まれる可能性が生じていた。今回のボイコット回避によってU-20女子W杯への影響は避けられた格好だが、FIFAがトップの構想を撤回しただけでなく、UEFAに対して再発防止を約束するまでに至ったことは、インファンティーノ体制にとって大きな打撃となっている。

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