エコに対する関心が高まっている今日この頃。そんなとき、『エコオセロ』なるゲームを見つけた。


これは、お馴染みの「オセロ」を、資源の有効活用と地球温暖化に配慮して作ったもの。コーヒー製造時にでるコーヒー豆の薄皮「シルバースキン」を主原料にした成型材料バイオマスチップ(TM)が使われているため、独特の風合いとともに、香りも楽しめるというユニークな商品なのだ。

同じ材料で作られたシリーズ商品には、サイコロを振り、出た色のブロックをタワーから抜いて崩さないように積んでいくバランスゲーム『エコアンバランス』と、ピースを並べ変えてケースに書かれたアルファベットの文字にしてつめていくパズル『エコABC』がある。

これらはすべて、株式会社メガハウスが企画・販売している「シンプルエコプロジェクト」というシリーズの商品。さっそくこれらを企画した経緯について、(株)メガハウスに伺ってみた。

すると、「以前から社内で環境プロジェクトを行っていまして、ペットボトルの蓋を回収するなど小さなことから実施してきました。
その中で、メーカーとして、玩具を開発する上で何かできないかと考え、このシンプルエコプロジェクトのシリーズを企画したんです。たまたまバイオマスチップという環境にやさしい成型素材をご協力メーカーさんに提案されたこともあり、子どもから大人まで地球環境への意識を高めてもらえればと、『オセロ』をはじめとする3商品を発売しました」とのことだった。

昨年は『エコプロダクツ2007』にも展示し、話題になったというシンプルエコプロジェクトのゲームたち。実際に手にとって、興味を持つ人たちが多いのだとか。また、この6月には、『日本おもちゃ大賞 トレンディー・トイ部門 優秀賞』も受賞するなど、注目度も高い。

オセロやパズルなど、すべてシンプルで、老若男女が楽しめる、親しみやすいラインナップ。
ナチュラルな風合いも、おしゃれで魅力的だ。一方、「材料の性質上、強度がなく成型しにくかったので型を修正しては、試作を作り検証することの繰り返しでやっと製品化できるレベルまで達することができました」と、完成までにはやはり、かなりの苦労があった模様。

シンプルエコプロジェクトの商品は現在、教材の一部として使っている学校等もあるのだとか。たしかに、遊びながら自然とエコを意識できるのは、教育としても良いことだと思う。

これからもいろいろなエコゲームを期待してしまうが、「コーヒーのシルバースキンだけではなく、いろいろな業界から排出される有機資源を有効活用して商品化を進めていければと思います。そして、1人でも多くの方に地球環境について興味をもってもらえると良いと思っています」との抱負も伺えた。
今後の展開も楽しみだ。
(田辺 香)