“もんぺ”といえば、女性が畑仕事などで着ていた昔ながらの衣類。最近ではNHKの朝ドラにも登場し、あの快適そうなはき心地が気になっている人もいるのでは。


とはいえ、現代的な装いに取り入れるのやはりはハードルが高い。それならば、もんぺの代わりに「モンパン」はどうだろう。

モンパンとは、もんぺとパンツを掛け合わせた造語。履きやすく動きやすいもんぺの良さはそのままに、パンツ感覚で使える現代風のデザインを取り入れたもの。いわば、もんぺとパンツのいいとこ取りの一着だ。

モンパンの生みの親は久留米絣を使ったアイテムを販売する福岡の老舗、株式会社オカモト商店
モンパンは同社のファッションブランド「儀右ェ門(ギエモン)」の1アイテムとなる。

同社の担当者に開発のきっかけを聞いた。
「もともとサルエルパンツが好きで、もんぺも好きで、7分丈のパンツも好きで。しかも、ショートパンツといえば弊社の夏の定番でしたので、どうしてもこれを普段着として着られるものに仕上げたかったんです」
近年人気の山ガールやステテコをヒントにしつつ、アウトドアな配色デザインなどを採用。伝統と流行をうまくミックスしたデザインが新鮮だ。

オススメの着こなし方は?
「女性なら冬はレギンスと重ね着し、足元は厚手のハイソックス、靴はアウトドアなブーツなど。
トップスは絣がはえるように、無地の白、グレー、紺などのベーシック色がおしゃれにまとまります」
もちろん男性が着用してもOKだ。

モンパンの歴史は意外に古く、第1号は1999年に誕生。現在のものより着丈が短く、絣のショートパンツといった感じで、ホームウェアやワンマイルウェアの位置づけだったという。ちなみにワンマイルウェアとは、家から1マイル(1.6km)の範囲くらいのごく近所で着ることを想定したウェアのことだ。

最新作となる第3号は、デザインもさらに進化。ベルト布にビビットカラーを配色し、アウトドアにも似合うイメージ。
ダブルステッチでカジュアル感としっかり感を演出している。ポケットは両サイドにあり、ポケット布の素材には久留米絣を使用。裾のゴムは通し穴をつけて入れ替え可能にするなど、細部にまで工夫がいろいろ。幅広いコーディネートに利用できそうだ。

商品は儀右ェ門の直営店などで販売中。価格は生地のランクによりことなり、9,450円または10,500円(税込)。
昨夏、および先月に業界向けの展示会に出展したところ反響も大きく、実際の注文も増えているそうだ。

ブレイク間近な予感のモンパン。一度はけば手放せなくなってしまうかも!?
(古屋江美子)