3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界


けん玉、ぬいぐるみ、プラレール、パズル…。子供のころ夢中で遊んだ数々のおもちゃたち。
友だちとのコミュニケーションをとったり、粘土や編み物のように自分だけの作品をつくったり、夏休みの自由研究や工作に利用してクラスのみんなに自慢したりと、私たちは数多くの場面でおもちゃに助けられてきました。

インターネットが普及し、スマートフォンはタブレット端末で気軽に遊べるようになった現在、自分たちを影から支えてくれたオモチャたちは一体どのような姿になっているのでしょう。6月9日~12日に開催された、最先端のおもちゃが一堂に会するという大型イベント、「東京おもちゃショー2016」を取材してきました。

日本最大規模のおもちゃの祭典


3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界

東京おもちゃショー2016は、今回で55回を迎える日本最大の玩具見本市です。全国のおもちゃ会社だけでなく、世界からも数多くの企業が出展し、160社と過去最高の規模になるとのことです。

今回は実際にどのようなおもちゃが並べられていたのでしょう。記者が、個人的に気になったおもちゃをピックアップして紹介していきます。


3歳からプログラミングが学べちゃう!? 自立自走のイモムシ型ロボ「コード・A・ピラー」(マテルインターナショナル株式会社)



3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界

3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界


最初はバラバラになっているパーツを、自分の好きな順番に組み立てることができるロボットおもちゃ「コード・A・ピラー」。ボディパーツにはそれぞれ矢印が振ってあり、繋ぎあわせることで、なんと矢印の通りに自走してくれるのです。

ゴールにたどり着くまでちゃんと、命令通りに走らせられるのか。おもちゃで遊びながら、どのパーツを組み合わせたら自分の思い描く方向に走ってくれるのか。考えながら遊んでいくうちに知らず知らずプログラミングで必要な問題解決、計画性、創造力が培われていくとのこと。会場では、思い思いにパーツをつなげ、時には大きく脱線しそうになる「コード・A・ピラー」の姿に思わず、必死になる親子の姿がありました。

我が家が幻想的なアクアリウムに! 変幻自在な水槽「アートアクアリウム プリズリウムF18」(株式会社セガトイズ)



3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界

3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界


水槽の中を踊るように泳ぐ金魚たち。しかし、よく見ると、それは小型の金魚のレプリカでした。
自然に回遊する姿を、18面体の特殊な水槽で幻想的に演出してくれるのが「アートアクアリウム プリズリウムF18」です。

優雅に泳ぐ金魚の姿は、5段階に分けられた水流で再現され、水槽は、LEDの光で様々な彩りに変化していきます。また内蔵されている専用楽曲「Prisrium」が観ているこちらに癒しと安らぎをもたらしてくれます。

セガトイズの担当者によると、おもちゃに本物らしさを追求していくことをポリシーに開発をすすめているのだそうです。たしかに、これならば金魚を飼ったり、派手な水槽を持つことができなかったりする人でも、気軽に美しいアクアリウム空間を堪能することができます。つい時を忘れて見入ってしまうおもちゃでした。


スマホ連動の不思議な生き物 ユルくてかわいいコミュトモ「スマポン」(株式会社タカラトミー)



3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界

3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界


スマートフォンの専用アプリの上に乗せると、実にいろんな言葉をしゃべってくれるおもちゃ「スマポン」。アプリの操作によって、ご飯を食べさせてくれたり、占いをしてくれたり。表情をコロコロと変えながら、適当に会話をつなげてくれる姿は、まるで意思をもっているかのよう。

性格や話し方も6種類から選べ、場合によっては思いがけないことも聞いてくるというロボットですが、これさえあればコミュニケーション不足で寂しい日も大丈夫かも?

もはやプラレールもスマホ操作の時代! 「プラレール スマホで運転!ダブルカメラドクターイエロー」(株式会社タカラトミー)



3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界

3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界


子供の頃から線路を部屋のどこまでもつなげて、走る電車の姿にウットリすることができたプラレール。現在、それがとてつもない進化を遂げていました。車体に内蔵されたカメラが、スマートフォンのアプリと連動し、車窓からの光景、運転士席からの光景と切り替えスイッチが可能。さらに、その模様を録画して、SNSで公開までできてしまいます。

また、アプリから操縦することも可能で、駅での停車やバッグなど思いのまま。
自分の計画通りにプラレールを操作し、演出できるという驚異の進化ぶりを見せてくれました。その光景に、大人たちはいちいち驚き、子供の頃のように、線路の行く先を目で辿っていました。

夏休みの悩みはこれで解決! ペットボトルに入れるだけでメキメキ育つ「PETOMATO SERIES」(有限会社 緑のマーケット)


3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界

3歳からプログラミングを学べる? 大人もびっくり最先端おもちゃの世界

最後は、おもちゃとはちょっと違いますが、夏休みの宿題でとても苦労するものの1つ、植物観察日記がとても簡単にできてしまう魅力的なキットがあったので紹介します。

「PETOMATO SERIES」といわれる植物育成キットは、なんと種と肥料を水の入ったペットボトルに入れるだけで、グングンと育ってくれるというのです。庭のない家でも気軽に育てられ、しかも育てた植物はそのまま食べられるとのこと。担当者にお話をうかがうと、子供に自分で作ったものを食べてもらって、好き嫌いをなくしてもらうという目標から作られたのだそうです。これで夏休みの観察日記も野菜の好き嫌いもクリアできてしまうかも。


私たちから自立していくおもちゃたち


この他にも、とても簡単に編み物が上達してしまう画期的な編み物セット「ラブあみ」(株式会社アガツマ)や、360度、宇宙空間に漂っているような気分にさせてくれるVR(ヴァーチャルリアリティ)装置「JOY!VR 宇宙の旅人」(株式会社タカラトミー)など、様々な最先端のおもちゃが展示されていました。

おもちゃの現在を垣間見ながら気づいたことは、おもちゃたちが人の手をわずらわせず、自動で色々なパフォーマンスをして、こちらを楽しませてくれるということです。あたかも、おもちゃが自立して、私たちといっしょに遊んでくれているかのように思いました。近い将来、おもちゃが本当に友だちとして、私たちに声をかけに来る日も近いのかもしれません。「東京おもちゃショー2016」はそんな未来も予感させる祭典となっていました。

(ゆりいか)