新しく香るから”お新香”ということで……?
「歯磨き粉」と「マウスウォッシュ」の2トップはとにかく酷かった。
和食には欠かせない我らが日本の食文化「お新香」。塩漬け、醤油漬けなどなど既存の漬け方だけでも様々な味があり奥深さを感じるが、“漬ける”という行為には相当な興味がある。
だって漬けたらその味になるんですよ。じゃあ、アレで漬けたらどうなるの? そんな疑問をぶつけて見たらいろんなお新香が出来ちゃいました。そもそもお新香は「新しく香る」と書きますしね。

新しいお新香を考える場合、何を大事にするべきなのか? 味? 斬新さ? う〜ん、やっぱり斬新さですよね。だってその方が興味あるしね。ということで集めたのは、「コーラ」「歯磨き粉」「マウスウォッシュ」の3品。
「歯磨き粉」と「マウスウォッシュ」に多少カブり感が否めませんが、漬かりやすさの違いという事で……。ちなみに漬ける食材は、ド定番のきゅうりです。

まずは、「コーラ」の漬物「コーラ漬け」を試してみました。若干、黒ずんでいる様子がうかがえます。予想的には、炭酸が残り、きゅうりを噛んだ瞬間に口の中に炭酸シュワーというイメージですが、一口齧ってみると……? 微妙にシュワー! きゅうりに微妙な炭酸が残ってるではないですか。しかも、コーラ独特の甘さも微妙に美味いし。
これは成功ですね。美味しいー!!

続いて同類の「歯磨き粉」と「マウスウォッシュ」を同時に実食。これ見た目酷いね。「マウスウォッシュ」の緑色はむしろホラーです。微妙にきゅうりとカラーコーディネートされてるし。「歯磨き粉」は歯磨き粉でそのまんまですもん。
真っ白ですもん。味が中まで浸透しているかどうかがカギですね。まず「マウスウォッシュ漬け」を食べてみると……、これは酷いですね。新しい激辛料理ですね。スースーするし。なんかきゅうりも微妙に溶けてるし。
いちかばちか「歯磨き粉漬け」にも挑戦。これね、どう見ても勝ち目ないんですよね。だって歯磨き粉がベタベタについてるもん。もしやと思って食べるも……、やっぱり辛いよ。辛すぎるよ、ドラえもん。「せめてつぶ塩にすれば良いのに、のび太君」心の中で悪いドラえもんがのび太にアドバイスをしている。

ただ何でしょう、この歯がキレイになった感は。ちくしょう、不味いのか爽やかなのかわからない。

新しく香るから「お新香」。誰が言ったか知らないが(私)、そもそもここに新しさを求めてはいけないのである。ただ、ある程度おいしい物に漬けるのならば全然イケるという可能性は残っている。バナナオレに漬ければそれなりにおいしいものが出来るだろうし、ボジョレヌーボーに漬ければそれまた好きな人は好きだろう。
相乗効果というのは同じベクトルに向かっている時だけに働くのであり、「歯磨き粉」のように足を引っ張る物はこっちからお断りよ。なぜかオカマキャラが出たところで、食の奥深さを実感しつつ、口に残る爽快感と共に終わらせて頂きます。みんなもやってみてね。(自由研究ネタにはいいよ。たぶん)
(木南広明)

*本人の意思でやっております。絶対に真似をしないで下さい。