不二家の『ルック(ア・ラ・モード)』は、チョコレートのなかにストロベリーやバナナなど4つの異なったフレーバーのクリームが入っているチョコレートの定番商品。
つい先日、買ってみると何かがいつもと違うような……。
あっ、アーモンドがメロンに変わっている! パッケージも箱前面からカパっと上に引き開けるようになり、以前より開けやすくなっている。一体いつからメロンに? そんなことを考えていると、なぜかムクムクと昔の記憶が……。そういえば、昔はパインやストロベリーはクリームじゃなくて、透明なトロっとしたジャムのような柔らかいゼリーのような食感だった気が……。
これは、やはり聞くしかあるまい。不二家の広報担当の上田さんに話を聞いてみた。
「アーモンドがメロンに変わったのは、昨年の秋からです。
夏にピスタチオやヘーゼルナッツなどナッツ系のルックシリーズを出しまして(現在は販売終了)、アーモンドが、ア・ラ・モードとダブるのでは、ということでメロンに変えたんです。実は、『ルック(ア・ラ・モード)』は、ずっと同じフレーバーではなくて、年代によって若干変わっているんです。現在のチョコレートのなかはクリームですが、ナッツ系以外はジャムの時代もありました」
上田さんによると、『ルック(ア・ラ・モード)』の4つのフレーバーの変遷は、大まかにいうと以下のようになるのだという。
発売当初(昭和30年代) ストロベリー、バナナ、コーヒー、キャラメル昭和40年代 ストロベリー、バナナ、アーモンド、パイナップル昭和50年代 ストロベリー、バナナ、コーヒー、パイナップル平成5年〜 ストロベリー、バナナ、アーモンド、グレープ平成7年〜 ストロベリー、バナナ、アーモンド、パイナップル(現在)平成17年〜 ストロベリー、バナナ、メロン、パイナップル 残念なことに、全ての資料が残っているわけではないので、ジャムの時代ははっきりしないと上田さん。初代にコーヒー、キャラメルが入っていたとは知りませんでした。
「4つのフレーバーは、時々の嗜好性を反映しているんですね。
実は一時グレープ味なども入っていたことがあるんですが、ちょっと評判がよくなくて、前の組み合わせに戻したりしたこともあります。あまり好みでないものが入っていると嗜好性が下がるのでオーソドックスなものになりますね。ストロベリーとバナナはチョコレートによく合うフレーバーですし、根強い人気です」
パッケージの変更は昨年の3月からだそうで、この時にチョコレートベースもより雑味の少ないキレのある味に改良。お客さんの反応もよく、これがきっかけで売上げも伸びているそうだ。
現在ルックチョコレートは、この大定番のア・ラ・モードの他に季節限定のシリーズも登場。昨年秋に登場した『ルック(和風ア・ラ・モード)』に変わって、1月31日から『ルック(パフェア・ラ・モード)』(105円程度)が全国一斉発売される。
この他、プレミアムタイプの『ルッククオリティ(3種のベリー)』、『ルッククオリティ(あずきの抹茶)』(各210円程度)も今月から発売中。
子どもの頃から親しんだ定番ものと新作もの。この冬、チョコレート選びがますます楽しくなりそうです。
(こや)