自作PCの楽しさは、好みのデザインのケースを選び、それにパーツを組み込むという手作り感。家電に分類される製品でユーザーが自在に組み立てられるものはデスクトップPCだけであろう。
パーツを選ぶだけでなく、以前「自分でPC組み立て、性能を上げるイベントに行ってきた」で紹介したように、PCの頭脳であるCPU(中央演算処理装置)のクロックアップまで出来てしまうのだから凄い。

さて、そんな自作PCのおもしろさをさらに増大させるようなアイテムがある。それは萌えキャラがどーんと書かれた「デコレーションPCパネル」だ。ボーカロイドソフトにもなった人気キャラ「Lily from anim.o.v.e」とテレビアニメ「化物語」のキャラがそれぞれ採用されたパネル『SOLOPANEL-LILY』『SOLOPANEL-BAKE』がこのほどリンクスインターナショナルさんから発表された。

出荷実績10万台のAntecの静音PCケースSOLOシリーズ専用として開発されたもので、ケースの左右両サイドに貼り付ける2種類のパネルと正面に貼るエンブレムのセット。さらに、オプションとして天板シールも用意されている。
これらを装着すれば、無味乾燥、無機質なPCに、萌えキャラの魂が吹き込まれること間違いなし(だろうか?)。

こうしたキャラを採用したデコレーションPCパネルをつくろうと思った理由をリンクスさんに聞いてみた。
「出版社のアスキー・メディアワークスさんから『“とある魔術の禁書目録”というアニメに興味ありますか』との話がきっかけだったと思います。当社のアニメ大好き担当者が中心となってつくり出しました」
「担当者も好きなことには熱が入るようで、メーカとの調整やライセンス関連の修正など、手間と時間をかけて発売とシリーズ化が実現したのです。志がなければできない大変な作業だったと思います」

ということで、「とある魔術の禁書目録」「とある科学の超電磁砲」のパネルを皮切りとして、さらに今回ラインアップを新たに拡充したわけ。ところで、数ある自作PC用ケースの中で、あえてSOLOシリーズを採用したのはなぜ?
「SOLOシリーズを選んだ理由はふたつ。
ひとつはPCケースの外側、フィルム接着面がつるつるであること(そのようなタイプは意外に少ない)。つや消し加工でざらざらしているとうまく接着できないからです。ふたつ目は、イラストが引き立つシンプルなケースであること。これらを検討した結果、SOLOシリーズが理想的でした」

ちなみに「PCをデコレーションする」というコンセプト、ほかに関連製品はあるのか。
「ありそうでないのが現状だと思います。ですが、当社運営サイトでは、どうやって作成したか想像できないぐらいのデコレーションを行っているユーザーもいます」
「当社のアニメ大好き担当者が、雨ニモ負ケズ現実ニモ負ケズ、今後も“PCをデコレーションする”関連製品を日々考えています」

ご苦労様です。
さらなるデコパネを期待しています。
(羽石竜示)