芸能プロダクションによる業界団体「日本音楽事業者協会(音事協)」が、NHKジャニーズ事務所の独占番組に「番組を中止すべきだ」という抗議行動を起こすことが明らかになった。

 音事協は、多くの有力芸能プロが加盟する業界団体。

吉本興業やエイベックス、バーニングプロダクションホリプロ、研音、田辺エージェンシーなど、そうそうたるメンバーが名を連ね、芸能界でもっとも力が強いとも言われている。その音事協会員に所属するスタッフが、こう証言する。

「ジャニーズのテレビ局への横暴さは目に余るものがあるし、それにテレビ局も応じている。特にNHKは公共放送でありながら、ジャニーズ事務所のタレントしか出演させない番組を制作している。下手すれば、独占禁止法にも抵触しかねない。音事協でNHKに抗議しようという声が上がって、具体的に動き始めます」

 音事協が標的にしたNHKのジャニーズ番組は、BSで放送されている『ザ少年倶楽部』と『ザ少年倶楽部プレミアム』だ。

「『ザ少年倶楽部』は2000年4月にスタート。現在は、NEWSの小山慶一郎とKAT-TUNの中丸雄一が司会を務めているんです。『プレミアム』のほうは06年から。司会はTOKIOの国分太一で、2本合わせて、月3回放送されているんです。テレビ出演の少ないジュニアなどのジャニタレを宣伝できる、事務所にとっては絶好の番組です」(前出・関係者)

 民放ならいざ知らず、公共放送であるNHKが、特定の芸能プロの独占番組を制作するというのは、公平性を無視した癒着があると指摘を受けても仕方がない。

「いくらジャニーズが芸能界に絶大な力を持っているとはいえ、これでは電波の私物化であるというそしりを逃れない。

タレントの既得権を守る音事協がこれまで抗議行動を起こさなかったこと自体おかしい。今からでも遅くない。NHKを糾弾して、番組を廃止すべきですよ」(前出・関係者)

 そうそうたる大手芸能プロが名を連ねる音事協が本気で抗議をしたとき、NHKはどう出るのか。業界全体の注目が集まっている。



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