5月25日放送の『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)の名物コーナー、「本音でハシゴ酒」に女優の中嶋朋子が出演した。中嶋がとある映画監督の撮影で、一言だけのセリフに何十回もテイクを重ねたエピソードを話した。
その監督は坂上忍もよく知るようで、同じように何度も演技のやり直しをさせられ、「二度と出ねぇ。あんな奴の映画」と不満を述べた。

 映画監督は作品製作にこだわりがある人間が多く、演出方法も独特である。ほかの場合はどうだろうか。

「毒舌映画評論やワイドショーのコメンテーターとしても知られる井筒和幸は撮影では鬼監督で知られますね。出演者をとにかく追い込むことで知られ、『学芸会の演技やめろや』『今のは30点の演技。
せめて50点の演技をしろ』といった厳しい言葉で注文をつけるそうです。一方で、『岸和田少年愚連隊 BOYS BE AMBITIOUS』でのナインティナイン、『パッチギ!』での沢尻エリカなど、ほぼ新人で演技経験のない人間をキャスティングし、名作として仕上げる手腕には定評がありますね」(芸能ライター)

 一方で、情熱が過剰なあまり、監督の方から役者にNGが出てしまった例もある。

 「北野武は、きっちりと物語の世界観ができあがっており、その中で役者が監督の要求にこたえる関係があります。しかし、『Dolls』に出演した菅野美穂は、監督のOKが出ているにも関わらず、自らの演技に納得がいかなかったのか、リテイクを要求したそうです。これに北野監督が不快感を示し、以降共演NGになったといわれていますね」(前出・同)

 映画監督と役者の間には、独特の緊張関係があるのは確かかもしれない。