映画監督は作品製作にこだわりがある人間が多く、演出方法も独特である。ほかの場合はどうだろうか。
「毒舌映画評論やワイドショーのコメンテーターとしても知られる井筒和幸は撮影では鬼監督で知られますね。出演者をとにかく追い込むことで知られ、『学芸会の演技やめろや』『今のは30点の演技。
一方で、情熱が過剰なあまり、監督の方から役者にNGが出てしまった例もある。
「北野武は、きっちりと物語の世界観ができあがっており、その中で役者が監督の要求にこたえる関係があります。しかし、『Dolls』に出演した菅野美穂は、監督のOKが出ているにも関わらず、自らの演技に納得がいかなかったのか、リテイクを要求したそうです。これに北野監督が不快感を示し、以降共演NGになったといわれていますね」(前出・同)
映画監督と役者の間には、独特の緊張関係があるのは確かかもしれない。