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佐野元春の曲を使う三沢光晴、「サンライズ」は元は天龍向けの曲だった?『プロレス・スーパーギター列伝』

2018年6月19日 09時45分 ライター情報:寺西ジャジューカ
筆者が初めて買った洋楽のCDは、確かKISSの『Smashes, Thrashes & Hits』かイングヴェイ・マルムスティーンの『Eclipse』だった気がする。前者はスティーブ・ウイリアムス、後者は田上明、どちらにしろプレロスラーの入場テーマ曲が目当ての購入であった。
プロレスを観つつ、無意識にロックの扉を開けている。思春期にプロレスを触れた男の子であれば、誰しも身に覚えのある経験だと思う。プロレスとロックは、ジャンルとして親和性の高い関係にある。

蝶野を”黒いカリスマ”へ変身させた新テーマ曲


「YOUNG GUITAR」7月号(シンコーミュージック・エンターテインメント)の表紙を見ていただきたい。三鷹の暴走族でありサッカー少年だった蝶野正洋が、フライングVを抱えポーズしている。
「YOUNG GUITAR」7月号(シンコーミュージック・エンターテインメント)

同誌が今回組んだ企画は、名付けて「プロレス・スーパーギター列伝」。端的に言えば、プロレステーマ曲特集だ。

テーマ曲のことはひとまず置き、蝶野のレスラー人生を振り返りたい。88年に有明コロシアムで初見参した闘魂三銃士。グレート・ムタの大ブレイクを経て凱旋帰国した武藤敬司、猪木イズムを体現する“強さ”を押し出す橋本真也に比べ、蝶野は遅れを取っていた。G-1クライマックスで3度の優勝を果たしても、名脇役のポジションを脱することができず。
ジレンマに陥った蝶野は、選手会長の役職を離れヒール転向を果たした。コスチュームは白から黒へチェンジ。そして、入場テーマはミドルテンポの「FANTASTIC CITY」を返上。
「ここで足踏みをしていてもしょうがないということで、一度は会社にダメ出しされたけど、フライングでイメージ・チェンジしたんですよ」
「ロイヤル・ハントのアルバムを聴いて、その中から俺が2曲くらい気に入ったものを見つけていて……、あの曲(「Martial Arts」)は3番手くらいだったかな。確かカミさんが『これがいい』って決めたはず(笑)。俺が決めていたら失敗していただろうな(笑)」(蝶野)

94年秋以降、Royal Huntの1st『Land of Broken Hearts』収録のインストゥルメンタル「Martial Arts」が蝶野の入場テーマ「CRASH~戦慄~」として定着した。
『Land of Broken Hearts』/Royal Hunt

武闘派のイメージを具現化するこの曲はファンのハートを鼓舞し、蝶野正洋ブレイクの大きな要因となる。彼の新テーマ曲を初めて耳にした時、熱い胸さわぎがしたことを筆者ははっきりと覚えている。

ライター情報

寺西ジャジューカ

1978年生まれ。ブライアン・ジョーンズとビートたけしと前田日明と大江慎也と有吉弘行と篠田麻里子が好きです。ブライアン・ジョーンズと菅井きんと誕生日が一緒。

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「佐野元春の曲を使う三沢光晴、「サンライズ」は元は天龍向けの曲だった?『プロレス・スーパーギター列伝』」のコメント一覧 3

  • 匿名さん 通報

    これはいい記事! 「移民の歌」の謎に迫る下りは特にいいね!

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  • 匿名さん 通報

    サンライズ=Uriah Heepと連想してしまうのは拙者だけだろうか。

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  • 匿名さん 通報

    わが愛するスペクトラムの曲が、たった1曲だけでもいまだに愛好されるのはハンセンのおかげだからなぁ。ちょっとだけ複雑でもあるが、感謝してる。

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