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「合理的なばかりでは苦しくなってしまう」――志茂田景樹さんが語る、悩む若者たちの変遷

2017年10月16日 08時00分

ライター情報:辺川 銀

Twitter上での人生相談が人気を集めるなど、世代を越えて人の悩みに向き合い続けて来た志茂田景樹さん。
志茂田さんから見て、現在と昔の若者の悩み方にはどのような変化があったのでしょうか。
お話を伺ってきました。


5月病のような状態が当たり前になった


「若者が何に悩むのかということについては、今も昔もそれほど変わっていないよ。けれど昔は今よりも、悩みを解決しやすかったり、将来に期待を抱きやすかった。今は社会が複雑化して、みんな生き方が手探り状態になっている感じを受ける。悩みの内容としては、恋愛をはじめとした人間関係や、将来への不安、働いている人だと心身の問題に悩む人も多いね」

――心身の問題ですか。

「不安や悩みは心身の状態と深く関係している。悩みがあれば体調も悪くなるよね。僕らの時代には5月病という言葉が今よりも多く使われていた。4月から環境が変わると、新しい環境に適応出来るまでの1~2カ月の期間は、傍から見ていても『こいつ5月病だな』とはっきり分かるぐらい、元気がなく無気力になったり、体調を崩してしまいがちだった。だけど今は5月病という言い方を昔ほどしなくなった」

――確かに。それほど多くは聞かないかもしれません。

「なぜなら今の若い人は、いわゆる5月病のような状態が時期を問わず慢性化してしまっているから。元気がなく無気力、という状態が当たり前みたいになってしまっている。当たり前になってしまっているから、元気がなかったり精神的に疲れてしまっていても、具合が悪いことに自分で気付きにくい。重い鬱病や双極性障害とかを発症する人も増えてしまったね。だから逆に、今の若い人たちが自分から『調子悪い』と口にする時は、上の世代が考えている調子の悪さよりも、だいぶ良くない状態になっているように思うよ」

――どうしてそのようになってしまったのでしょうか。

「社会の違いは大きいね。高度経済成長期でどんどん社会が発展していた時代は、例えば20代や30代で起業しようと考えた場合、先に同じことをやって成功したひとの真似をすれば、その人ほどではないにしても上手く行きやすかった。仮に失敗しても、何とかできるだろう、屋台でも引いて生きていくこともできるだろうと開き直れたから、チャレンジ精神のようなものも抱きやすかったし、明るい将来像を描きやすかった。一方で今の時代は、失敗した時に開き直ろうとしてもなかなか難しい」

――再チャレンジの難しさについてはいろいろなところで言われています。

「今までになかったようなものを作り出せる人、考え出せる人にとってはチャンスの多い時代だけど、そうではない普通の人たちにとっては閉ざされている感じがあるなと思う。普通の人が夢を抱くことが難しい時代になってしまったと思うよ」

ライター情報: 辺川 銀

世に出ない声を世に出したい。ライターしながら小説を書いています。

URL:辺川銀と天国の塔

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