『地獄楽』は賀来ゆうじによる和風ファンタジーバトル漫画。『少年ジャンプ+』で連載され、全13巻で完結しています。
2023年4月にはスタジオMAPPAによるハイクオリティーなアニメも制作され、第2期が待望されています。作者の賀来ゆうじは『チェンソーマン』で有名な藤本タツキの元アシスタントであり、お互いの作品のファンアートを描くなど、良好な関係を築いています。
今回の記事では『地獄楽』のあらすじをご紹介します。お楽しみください。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『地獄楽』のあらすじ
江戸時代末期。幕府直属の打ち首執行人・山田浅ェ衛門佐切(やまだあさえもん さぎり、以下佐切)は、がらんの画眉丸(がびまる)と呼ばれる抜け忍に、ある密命を帯びて会いに行きました。

画眉丸は石隠れの里出身の最強の忍者。物心付いた頃から過酷な修行に耐え抜き、あらゆる任務をこなしてきました。仲間の裏切りに遭い捕縛されるものの、どんな拷問や処刑も効かない為、牢役人たちに不死身と恐れられています。
実は画眉丸には里においてきた愛する妻がおり、彼女と駆け落ちを企てたのが、仲間に嵌められた原因でした。
佐切は獄中の画尾丸に接触し、極楽浄土と噂される島から不老不死の仙薬を持ち帰るのに協力してほしいと交渉。もし仙薬が手に入れば、その功績を認められ、無罪放免になるというのです。
妻との再会を望む画眉丸は佐切の申し出を了承し、他の死罪人たちと島へ向かいます。その島は謎多き場所で、以前派遣された幕府の役人たちは一人を除いて全滅し、辛うじて生き残った男も、植物に寄生された廃人と成り果てていました。
島に渡った画眉丸は、得体の知れぬばけものや他の死罪人たちの妨害に苦戦します。
恩赦が与えられるのは仙薬を持ち帰った一人だけである為、凄惨な殺し合いが始まったのです。
立ち塞がる強敵を次々倒していく画眉丸。彼と一蓮托生の運命を背負った佐切は、画眉丸が謀反を企てた際は、殺害せよと命じられています。
ある日のこと、画眉丸は物陰に隠れて自分の様子を窺っていた幼女・メイを捕らえます。
メイの口から語られたのは衝撃の真実でした。彼等が足を踏み入れた島には、天仙(てんせん)と名乗る不老不死の存在が棲み、縄張りを荒らす画眉丸たちを狙っていたのです。
生命力となる「氣」(タオ)を仲間に奪われ、命からがら逃げ出してきたメイを画眉丸と佐切は保護し、島を支配する天仙たちに挑む決断をします。
画眉丸のもとには生き残った死罪人や首切り役人が集い、死闘の火蓋が切って落とされました。