今回ご紹介するのは諫山創が別冊少年マガジンで連載していたダークファンタジー漫画『進撃の巨人』。全34巻完結済みです。
2023年には作画クオリティーに定評のあるMAPPAが制作を担当、2023年11月にアニメ完結編が放送されました。
シリーズ累計発行部数は全世界で1億4,000万部突破。海外でも爆発的な人気を博しています。諫山創は本作でGlobal TV Demand Award連続受賞の快挙を成し遂げました。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『進撃の巨人』のあらすじ
主人公のエレン・イェーガーは町医者の父の蒸発以降、優しい母カルラと暮らす勝気な少年です。幼馴染のミカサ・アッカーマン、アルミン・アルレルトと共に、外の世界を夢見ながら過ごしています。
エレンが住む国は三重の巨大な石壁に囲まれており、それぞれ外側から順番にウォールマリア、ウォールローゼ、ウォールシーナと呼ばれていました。エレンたちはウォールマリアにいます。
壁の向こうの荒野には異形の巨人の群れが徘徊し、調査兵団を捕食していました。しかしウォールマリアの住人たちは、石壁の中で世代交代を続けるうちに危機感を失い、現在の平和が永遠に続くと信じ込みます。
エレンは大人になったら調査兵団に入りたいと夢見るものの、ミカサやカルラに全力で止められてしまいました。調査委兵団は死亡率が非常に高く、帰還する都度隊員が減っていたのです。
アルミンだけがエレンの夢に理解を示し、二人は外の世界への憧れを語り合います。エレンが十歳のある日、悲劇が起こります。
超大型巨人がシガンシナ区の堰を破壊し、巨人の群れが壁の内側に雪崩れ込んだのです。友人たちと一緒に逃げていたエレンは、女の巨人がカルラを掴み、貪り食うさまを目撃します。最愛の母を惨殺されたエレンは憤激に駆り立てられ、巨人の撲滅を心に誓いました。

シガンシナ区壊滅後、エレン、ミカサ、アルミンは第104期訓練兵団に入団。数年後、トロスト区に赴いたエレンの前に因縁の超大型巨人が姿を現します。巨人の再襲撃により街は大混乱に陥り、エレンの同期の訓練兵も命を落としていきました。
故郷の悲劇を繰り返させてなるものかと誓ったエレンは、任務中で不在の大人に代わり、真っ向から巨人に挑むものの、あっさり食べられてしまいます。すると巨人の体内でエレンの身に変化が起こり、彼もまた巨人に変身し、人類を守って戦うことになるのでした。