
ここの鯛焼きは以前食べたことがあるが、美味しいだけでなく、お店のレトロでシックな佇まい(こんな感じ)の中で食べるのがまた、情緒があってたまらなく良いのよね……。
ところが、そのレトロでシックなお店が、実はシャッターが下りると写真のようにラディカルに変身することが、先日偶然前を通りかかってわかった。正直、最初はこれが「浪花家総本店」だと気づかなかったぐらいである。
ひょっとして「およげ!たいやきくん」のイラストを意識したのかな、とも思ったが、どう見てもタッチが違う。なぜこのオジサンは洋食屋さんのコック風のナリなのだろうか。しかも、鯛焼き屋さんよりはアルゼンチン料理あたりが似合いそうな人種不明のルックス。加えて笑いすぎなぐらいのガハハ顔……。
この陽気すぎるシャッター絵を前にすると、「歴史ある老舗」とか「伝統の鯛焼き」といった言葉から醸し出される『サライ』的叙情とでもいいたいイメージが自分の中で崩れていく。昼間の顔と夜の顔というか、普通の日とカジュアルフライデーというか……。
そういえばキヨスクのキャラクター「キヨッピー」の絵が描かれたシャッターが一部キヨスクにあって、閉店後しかお目にかかれないらしい。キヨスクの昼の顔と夜の顔も、こうなったら見てみたいものである。