埋め立て地的なところとか、近年開発された的なところを通る鉄道って、普通の電車じゃなく、モノレールの類が走っていることが多い気がする。
普通に電車走らせるんじゃなく、なんであえてモノレールなのか。得することとかあるんだろうか。
国土交通省にたずねてみたところ、
「利点があるとすれば、工事費でしょうね」
という説明をうけた。
「実際にモノレールにする選択は、あくまでも鉄道会社それぞれの理由があると思うのですが、かかる費用という点では、おそらく違ってくると思います」
都市近郊で鉄道またはモノレールを走らせる場合、昨今の土地・道路・住宅など各種事情により、線路を高架橋で敷くことになる場合がかなり高いが、地べたでも高架でも、土地を確保しなければならない。
「そのため最近は、道路の上を走る形も多いですが、これも逆にいえば、都心部だとその下しかない、ともいえるんです」
いずれにせよ鉄道を新たに走らせたりしたい場合、普通の電車だと、2本のレールを複数敷くため、面積もくう。
「モノレールだと、構造上、いってみれば1本の橋にまたがる形なので、面積も少なくてすみますしね」
そういわれてみれば、たとえば首都圏で考えてみると、近年できたモノレール系じゃない電車は、大江戸線や現在工事中の地下鉄13号線といった「地下」や、つくばエクスプレスのような比較的土地がある場所を通っているような気がする。
あと、モノレールの車両のほうが車体も軽く、比較的安い。ワンマン、最近では自動運転の路線も増えてきて、人件費的なメリットもありそう。
モノレール乗るとき、ちょっと“事情”を想像しながら乗ると、また車窓の風景も違ってみえてくるかもしれないです。
(太田サトル)