青森発ハマる新食感「ソフトりんご」
りんごの輪切りが2枚入り。種までそのまま
最近、「りんごチップス」にはまっている。りんごを揚げたお菓子、素材そのものの味が活きていて、あのサクサク感がたまらない。
一袋でも二袋でもぺろりと食べてしまう。輸入物でシナモン味のものとか、厚さがポテトチップスくらいに薄いパリパリのものとか、いろいろ試したが、どれもおいしい。リンゴだからポテトチップスよりは多少ヘルシーだが、油で揚げてるわけだし、太りそう……でも、止まらないのだ。絶対流行ると思ってるのは私だけかな? 要はりんご好きなだけか?

そんなりんごチップスフリークの私、先日ふと立ち寄ったナチュラルローソンで「ソフトりんご」という商品を発見した。小分け包装の中に1cmほどの輪切りのりんごらしきものが2枚詰められて、105円。とてもかわいらしいその外見に思わずにっこり。
りんごチップスの新顔かと思い、速攻レジへ向かった。
食べてみると、なんともいえない独特の食感。びっくり。なんだろう、これは。なんと表現したらいいんだろう……「ふわっ」? 「もそっ」? 「くにっ」? いずれにしてもチップスの「さくっ」とか「ぱりっ」ではなく、1cm幅の輪切りを噛んだときにちょっとした弾力を感じる。そしてかんでいると、最初感じた少しのしょっぱさが消え、りんごの酸味と甘みが口に広がる。
りんごそのままの味で、とっても素朴。
シンプルな味と複雑な食感のハーモニー。りんごチップスではないのだが、なんかハマりそうな予感!
パッケージの裏を見ると原材料は「りんご、食塩」。りんごチップスが油で揚げているのに対し、これは「フリーズドライ製法」を使い、りんごをそのまま乾燥させただけ、もっとシンプルな商品だ。りんごそのものの形で、芯をくりぬいたところにリンゴの種っぽいところがあるのも面白い。

製造元は青森市にある株式会社はとや製菓さん。
青森産の素材を使ったお土産に人気のお菓子を作っている。他にも「ラブリーパイ」「りんごっこせんべい」「りんご侍」など、ユニークでおいしそうなりんごの商品が並ぶ。
(株)はとや製菓の広報担当の方にお話を伺ったところ、他のお菓子作りで使用していたフリーズドライの技術で、りんごチップよりももっとヘルシーな商品が作れないかと思ったのが「ソフトりんご」開発のきっかけとなったとか。丸ごとフリーズドライしたり、輪切りの厚みを変えたり、いろいろと試行錯誤した結果、この約1cmの厚みにたどり着いたという。2001年の発売以降、売れ行きは上々。地元の方よりも遠方の方の反響が良く、その新しい食感に「びっくりした」「感動した」という声が寄せられたとか。

今ではお土産屋さんのみならず、全国の百貨店やコンビニ、国際空港などでもお目にかかれるらしいので、見つけたらぜひ手にとってみてほしい。その形のかわいらしさに、レジへ走ってしまうこと間違いナシ!

ただ、乾燥させる商品のため、湿気との戦いが大変で、少しでも湿気が高いとなかなかよい食感に仕上がらず、今でも季節ごとや出荷経路によって少し食感が違ったりするらしい。なんともほほえましいお話じゃないか。今度は湿気の少ない冬に食べて、食感をまた確かめてみたい。あと、水に浸して凍らせるとなんとシャキシャキのシャーベットになるとか。これもぜひためしてみたい!
「ソフトりんご」は青森が生んだ、実に夢の広がる商品でした。

(さくら)