資源ごみ、どこまで回収してくれる?
画像はごみの出し方の冊子。ちょっとした電話帳のようです
いくぶん猛暑は落ちついてきたがまだまだ暑い日が続いている。
そんな中、我が家では母がいきなり押入れの片付けを開始した。
「暮は寒いから今、大掃除をする」というのである。
私としてはこの暑い中、付き合わされるのはつらいので「熱中症にでもなったら大変だからやめて」と助言するも、人の意見は一切聞かない。
まっ、それはそれでよいのだが、困ったのは次から次から出てくる古着類。
何でこんなものまでとっておくのか、というようなものがワンサカ出てくる。で、その中のいくつかはゴミとして出さざるを得ないのだが、そこでまた問題が浮上。

ゴミの出し方、分別の仕方は各市町村、自治体によってその内容が異なる。
私が住んでいる市ではかなりの部分まで資源ごみとして回収してくれるのだが、微妙なところで資源になったりならなかったりと頭を悩ませてしまう。
例えばシャツ、セーター、ズボン、スカート、革製品の衣類、カーテン、毛糸玉は布類の資源として回収してくれるが、毛布、レースのカーテンはNG、革製品でもカバン、ベルトはNGで不燃ごみとなる。
可燃、不燃ごみは有料、資源ごみは無料なのでこのあたりかなりシビアに選別。
一応ごみの出し方は60ページほどの冊子になっていて、品目ごとに細かく書いてあるのだが、いざ捨てようと思うものを見ると、該当するものがなかったり、また古いものは出してもいいのか? など次から次へと疑問がわいてきてしまうのだ。

そこで、市の環境課に問い合わせをしてみた。
「確かに自治体によって回収できるものは違います。
可燃ごみも不燃ごみもごみ処理場の機械の性能などがありますから。資源ごみに関してはそれぞれ異なると思います。自治体によっては処理できる設備を持っているところもありますが、あいにく当市の場合、財政的なこともあって設備がないので業者にお願いしています。ですからその業者さんの処理できるものだけを回収しています」

では、毛糸玉はよくて毛布がダメっていうのも業者さんの問題なのだろうか?
「そうなりますね。当市の場合、毛糸を回収してくれる業者さんはいても、毛布を引き取ってくれる業者さんがいないのです。毛布なども資源として有効に使えそうな気もするんですけど。毛布も綿やウール、アクリルなど素材もいろいろありますし、そのあたりが難しいのかもしれません」

布類の新しい、古いについてはどうなのだろう。
「布類はぞうきん、ウエスなどに再利用されますから、破れていたり、すりきれていたりする古いものでも大丈夫です。また、古着として使う場合もありますが、それは処分場に入っている業者さんが選別します。資源ごみは国内だけでなく海外でも利用されますから。ただ、シミなどはあっても構いませんが洗っていないものはダメですよ」

プロの業者が最終的に選別してくれているのなら、ちょっとばかり間違って資源ごみを出しても大丈夫という気になりそうだけれど。
「いえ、それは困ります。
最終的には処分場で分別しているとは言え、できるだけ出される時に冊子を見て分別してください」と環境課の方。

では、今後新たな素材をリサイクルできる業者さんが加わった場合は、資源ごみの回収内容も変わっていくのだろうか?
「そうなりますね。今までにも何度か変更があって、その都度広報でお知らせしています。それとこれは、資源ごみとは別でこれからのことですが、当市ではビデオテープが不燃ごみから有害ごみに変わります。実はビデオテープが機械に巻きついてしまって動かなくなるというトラブルがあるので、有害ごみとして別に回収することになりました。DVDの普及でビデオテープが大量に不燃ごみとして出てくることが予測されるので、機械のためもあり、そういう対応になりました」

なるほど。ごみの出し方の冊子は見ていたけれど、広報はあまりきちんと見ていなかった。失礼いたしました。
豊かで便利な生活の代償でもあるごみ問題。身近なところでも少しづつ変化があるので日頃からアンテナを張っておく必要はあるようです。

いくら資源ごみとはいえ、なかなかモノを捨てられない我が家では使えるものは使おうと、時代遅れの古い衣類は寝間着に普段着と一部復活。はっきり言って2人の家での姿は他人様には見せられない……。


リデュース(廃棄物の発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)でおなじみの3R、資源有効利用法の関係者の責務には、「消費者……製品の長期間使用、再生資源および再生部品の利用の促進に努めるとともに、分別回収や販売店を通じた引き取りなど、国、地方公共団体、事業者が実施する措置に協力する」とある。

ごみの分別、3R、あなたはどうしていますか?
(こや)
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