日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 初日◇6日◇小杉カントリークラブ(6,605ヤード・パー72)>
“即効性 ”バツグンだ! これまでイ・ボミ(韓国)のバッグを担いでいた清水重憲キャディとのタッグで今大会を戦う原江里菜が、5バーディ・1ボギーの「68」をマーク。清水キャディからのアドバイスで「迷いなく打てる」と笑顔を見せた原が、4アンダーの好位置から2日目に向かう。

【写真】朝焼けに映える原江里菜のノースリーブ姿
この日のラウンドを「ショットはあまり良くなかった。ロングパットが良くて、難しい場面でも3パットなくできたので、そこが良かったです」と振り返った。10番スタート直後の11番パー5で、バンカーからの3打目をピン50cmにつけてバーディを奪うと、1アンダーのまま迎えた15番でピン奥7mからのパットをねじ込みスコアを伸ばす。さらに1番で4m、6番でも再び7mを沈め波に乗った。ピン15mにつける苦しい展開となった 7、8番も、正確なタッチで寄せてナイスパーセーブ。「無駄なボギーがないラウンドができた」と満足のプレーを続けた。

そんなラウンドを後方から支えたのが清水キャディだった。原はその“名参謀”ぶりについて「正直、今までにはなかったくらいの情報量を入れてくれる」と話した。
例えば、ラフからのショットの場面では、「深い部分から打つ前に、どのくらい距離が出るのか、ちゃんと感触を確かめようというのは練習ラウンドからずっといわれていました」と、開幕前から入念に意思の疎通が図られていた。そのうえで、ラフで緩い素振りを原がすると、『今の素振りは本当に打つときの素振り?』、『それで抜けると思う?抜けないと思う?』と厳しいチェックが入る。手にした番手についても『それで何ヤードキャリーが出ると思う?』など、原いわく「質問攻め」のラウンドが続いた。しかしこの一つひとつの問いかけによって、「整理ができた」と的確なプレーを連発。
あれよあれよとリーダーボードを駆け上がった。
それに対し清水キャディは、「原さんのほうから色々質問してくれたので、それに答える感じでやりました」と話した。お互いが“質問合戦”だったと話したラウンドだったが、親密なコミュニケーションがとられているのは間違いがなさそうだ。
自身が熱望して実現したタッグ。今までに体験したことのないラウンドを終えた原は「これを6年間やったボミはすごい!」といって周囲を笑わせた。しかし、「めんどくさがって大事なことを省いたら、上位にはいけない」とその真意はしっかりと受け止めている。
ちなみにこの日、ラフに入れてしまったホールでのボギーは「0」。結果としても申し分がないものだった。
「スタートとしては完璧」とアドバンテージ十分で2日目に臨める満足感を話した原。清水キャディも「ラッキーもあったのでなんともいえませんが、これでお互いのことを少しは分かったと思う。明日からもっと良くなればと思います」と、楽しみを口にした。2015年以来のツアー3勝目を目指して、質問が飛び交うラウンドは明日も続く。
(文・間宮輝憲)

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