今年から米国女子ツアーに参戦する河本結が12日(日)、成田空港発の航空便で現地へ出発した。到着後は、拠点となるフロリダ州オーランドですぐに練習を開始。
今週末に行われる新人セミナー受講を経て、いよいよ新たなシーズンを本格化させる。
アリエルのような河本結のスカイブルードレス【写真】
昨年の12月1日に最終日を迎えた国内女子ツアー最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を終え、わずか1カ月強。短いオフを終えた河本が、「楽しみです。ワクワク」という気持ちとともに今季の主戦場となる地へ飛んだ。
この期間は『ショートゲーム向上』と『体づくり』を徹底的に強化。「練習場に58度のウェッジだけ持って行って、それだけを1日練習したり。
あとは体づくりをメインに、自重トレーニングや心拍機能を上げるメニューをこなしました。(昨年の)最後は体がアンバランスになってしまったので、足りていない部分を強化しました」と“課題克服”に励んだ。今後も日米で同様のメニューをこなし、さらなるブラッシュアップに努める。
生活環境もガラリと変わり、2020年は大きな挑戦の1年となる。そんなシーズンを前にたてた目標は「(米国で)賞金ランキング5位以内と日本ツアーで1勝」。そしてその先には、こんな大目標を掲げている。
それが「世界ランキング1位になることと、グランドスラム(海外5大メジャー全制覇)達成です」。このクリアを信じて、自らを奮い立たせる。
「パッとやって、パッて目標クリアして、サッと帰ってきたい(笑)」。いずれはまた日本でという気持ちも「すごくあります。今もなごり惜しい。目標をクリアしたら、日本のファンの前でプレーして、大きく成長した自分を見てもらいたい」と大きい。
成功を手に、また日本ツアーに戻ってくることがモチベーション。「時間はかかると思う」としっかりと覚悟しているからこそ、故郷への思いがパワーとなる。
さらに今年は、今の河本を後押しするイベントが控える。それが東京五輪だ。「心の奥底で自分を奮い立たせている(のが五輪)。これがないと米国の挑戦も縮こまってしまう。
その思いがあるからこそ、今こうなっている。他の人が無理だと思っていることを、やってやりたいなと思っています」。五輪出場を決める世界ランクを見ると、現在6位の畑岡奈紗、11位の渋野日向子、14位の鈴木愛が“日本代表争い”をリードする存在。河本は62位で、日本勢6番手という立場だ。『各国上位2名』、もしくは『世界ランク15位までの各国4名』に与えられる権利を目指すことも、その情熱を支える大きな要因となる。
「早く目標を達成できるように、気持ちを入れないといけない」。
21歳の若者は、あふれんばかりの大志を胸に機上の人になった。

■河本結のプロフィール、戦績、写真館
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