そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、66歳から厚生年金保険料を払う意味があるのかについての質問です。
■Q:66歳で老齢年金を受給中、転職して厚生年金加入の仕事に就きました。今後、厚生年金保険料を支払い続ける意味はあるのでしょうか?
「私は66歳、老齢年金を受給中の男性です。転職して厚生年金加入の仕事に就きました。すでに年金を受け取っているものですから、厚生年金保険料を支払い続けてもメリットはあるのでしょうか? 手取りが少なくなってしまいます」(イチロウさん)
■A:厚生年金保険料は給与から引かれますが、将来の老齢厚生年金が増えます。結果的に老後の安心につながります
イチロウさんのように、65歳以降に再就職して働く場合でも、厚生年金に加入する企業で働けば、給与から厚生年金保険料が天引きされます。
「すでに年金を受け取っているのに、なぜ保険料を払うのか」と疑問を持つ方も少なくありませんが、厚生年金保険料を支払うことにはしっかりとした意味があります。
65歳以上で老齢厚生年金を受け取りながら働いている場合でも、厚生年金に加入していれば、その加入実績に応じて毎年10月から年金額が増額されます。
これは「在職定時改定」と呼ばれる仕組みで、前年9月から当年8月までの厚生年金加入期間をもとに、9月に改定処理が行われ、10月分の年金額から反映されます(実際の振込は12月)。つまり、働いている限り、毎年少しずつ年金額が増えていくのです。
厚生年金保険料を支払うことで手取りは一時的に減りますが、その分、厚生年金の加入期間が延びるため、将来的に受け取れる年金額も増加します。
年金受給後も働き続けることで、年金額が増えるだけでなく、健康維持や社会とのつながりにもプラスになります。無理のない範囲でお仕事を続けることが、長期的には老後の生活安定につながるでしょう。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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