「声優紅白サンライズ」古谷徹、檜山修之、井上喜久子、ゆかな…人気声優が夢の競演！開催レポ

声優による、声優ファンのための祭典「声優紅白歌合戦」と、アニメ制作会社のサンライズがコラボレーションしたオンラインライブ「声優紅白サンライズ ONLINE LIVE」が、2月21日に無観客・オンライン生配信で開催された。アニメ映像とともに人気声優たちが歌う夢の競演が実現し、盛況のうちに幕を下ろした。「声優紅白サンライズ ONLINE LIVE」は、声優紅白歌合戦の魅力である「世代・ジャンルを超えた声優の歌唱」と、サンライズ作品の魅力である「色褪せないアニメ主題歌の魅力」とが組み合わさり、ほかでは視聴・体験できない“アニメ×声優”による特別な音楽イベントとなったスピンオフ企画だ。司会を務めた浪川大輔が「そうそうたる方々にお集まりいただいております」と語り、同じく司会の阪口大助は「レジェンドという名にふさわしい総勢17名が、次々に出演されます！ 最後までお見逃しなく」とワクワクした様子を見せる中でスタートした。トップバッターを飾ったのは、1988年放送の『魔神英雄伝ワタル』から、戦部ワタル役の田中真弓と虎王・翔龍子役の伊倉一恵だ。田中が、一番思い出に残っているシーンとして「やっぱり龍神丸が一番最初に変身するところで、龍神丸が『私は飛べない』っていうセリフが最高よね」と語ると、伊倉は「濃いキャラクターが沢山いたんだけど、ヒミコの身体能力が凄すぎるところとかもよかったわよね」と述べるなど、つい最近のことのように楽しげに熱くトーク。オープニングテーマ「STEP」を、軽快なダンスとともにアドリブを加えかわいらしく披露した。2002年放送の『OVERMAN キングゲイナー』からは、ゲイナー・サンガ役の野島裕史が登場する。野島は「（今日の出演者の中では、僕は）若手です！（笑）制作中、富野監督がとにかく楽しそうでした。皆で温泉旅行も行ったりしたくらい。2話3話となるにつれ、どんどんコメディタッチになっていったんです」と富野監督との思い出についてコメント。監督自らが作詞を手掛けたというオープニングテーマ「キングゲイナー・オーバー」を、人前では初めてだとしながら楽しげに歌った。1986年放送の『機動戦士ガンダムZZ』からは、ジュドー・アーシタ役の矢尾一樹が登場した。矢尾は「ガンダムシリーズの中でも、この作品は女性キャラが多くて。個人的にはリィナが好きだったんだけど、ついこないだがプルを演じていた本多知恵子の命日だったんだよなぁ」と、しみじみと当時のメンバーを振り返りつつ、「これから歌う楽曲を歌っていた新井正人さんとはいつも酒を飲んでだなぁ」など、終始笑いを交えてトークを盛り上げる。オープニングテーマ「アニメじゃない～夢を忘れた古い地球人よ～」を、感情を込めて歌い上げた。1983年放送の『装甲騎兵ボトムズ』から、キコリ・キュービィー役の郷田ほづみが登場する。郷田は東京都稲城市にあるスコープドックの像の前で撮った写真を披露したほか、「29話目で『二人』という回がキリコとフィアナの二人だけが登場人物という回があったんです。初めてお酒を飲んで、実際にむせてしまうんですよ」と、“むせた”という言葉が広まった経緯を説明。“むせる”という言葉が合言葉のようになっている、織田哲郎が担当したオープニングテーマ「炎のさだめ」を熱唱した。1993年放送の『熱血最強ゴウザウラー』からは、峯崎拳一役の高乃麗が登場した。挙一としのぶとの関係について、「年齢的にも好きという気持ちを意識したというより、あれ、キュンとした？という感情だったのかもね」と振り返った高乃。好きなエピソードについては「クラスメートは全員好きだったんだけど、金太が大切な試合を放り出して参戦してくれた時の金太はカッコよかった。“皆がピンチだから助けに来た！”ってね」と熱く語った。オープニングテーマ「KEEP ON DREAMING」は、拳一のように気合を入れて力強く披露した。1992年放送の『伝説の勇者ダ・ガーン』からは、高杉星史役の松本梨香が登場する。松本はその最終回について「セリフが忘れられないんです。“みんながいて俺がいる……。今までもこれからもずっとずっと”っていうのが、実際の撮影とも気持ちが重なってしまって」とコメント。みんなが力を合わせれば大丈夫という内容のオープニングテーマ「星の未来」を歌唱する際は、「冗談じゃねぇ！ 俺は明日を信じてるんだ！ 明日はなぁ……俺たちが創るんだ!!」と、大好きなセリフを入れながらパワフルに歌い上げた。1997年放送の『勇者ガオガイガー』からは、獅子王凱役の檜山修之が登場した。檜山は、必殺技が特徴的な『勇者ガオガイガー』について、「敵にトドメをさす時の決め台詞で“光になれー！”というのがあるのですが、おさまりが悪くてね、自分なりになかなか納得できなかった記憶がある」と当時を振り返る。「ガガガ！ ガガガ！」という歌い出しから始まるオープニングテーマ「勇者王誕生！」の歌唱では、「ディバイディングドライバー」「ゴルディオンハンマー」「ハンマーヘル」「光になれー」など、必殺技を繰り出す際の決め台詞も披露した。「井上喜久子、17歳です」「おいおい！」とお決まりの挨拶で登場したのは、1996年発売のOVA『機動戦士ガンダム第 08MS 小隊』から、アイナ・サハリン役の井上喜久子だ。井上が「ビームサーベルで雪山の雪を溶かして、露天風呂を作るシーンで、シローと温泉に入るシーンが好き。ガンダムで温泉だよ（笑）！ そこで初めてアイナは自分を解放したのかな」と述べると、ここで急きょシロー役の檜山も登壇し、当時の想い出を語り合う場面も。オープニングテーマ「嵐の中で輝いて」は、アイナの想いを胸に心を込めて熱唱した。今回の企画では一番最近にスタートした作品となった、2006年放送の『コードギアス 反逆のルルーシュ』からは、C.C.役のゆかなが登場する。ゆかなは当時について「現場の緊張感が凄かったんです。監督さんが自分を追い込み、皆も追い込むみたいな。そのヒリヒリした感じがすごくよかった。カロリーはかなり消費しましたけど」とトーク。15周年を迎え、「Next 10Years Project」が発表されたことについては「あまり詳しく知らされてないのですが、皆頑張るんだろうな」と語るなど“ゆかなワールド”もさく裂させつつ、オープニングテーマ「COLORS」を歌い上げた。2002年放送の『機動戦士ガンダム SEED』からは、ラクス・クライン役の田中理恵がセクシーな衣装で登場した。田中は「ラクスのセリフはとても心に響く一言が多いんです。“まず決める。そしてやり通す。それが何かを成す時の唯一の方法ですわ。きっと”というセリフには、当時私自身もずいぶん支えられました」と、放送が終了してからも根強く人気のあるキャラクターへの愛情を明かす。人前では初めて歌うというエンディングテーマ「あんなに一緒だったのに」で、透明感溢れる歌声を披露した。放送から30周年となる、1991年放送の『新世紀 GPX サイバーフォーミュラ』からは、風見ハヤト役の金丸淳一とブリード加賀役の関俊彦が登場する。放送からあっという間の年月だったと振り返り、「13台のバスツアーがあった」という驚愕の人気ぶりを披露してMCを驚かせた。歌詞にある“今が苦しいからこそあしたが輝く”に対しては、金丸が「今の世の中だからこそ皆さんの心に刺さる歌だと思う」と語ると、関は「いい曲だよね。昔キャスト皆で歌ったバージョンもあった気がする」と当時を懐かしむ。セリフの掛け合いなどを多分に盛り込みながら、エンディングテーマ「Winners」を楽しげに歌い上げた。1995年放送の『新機動戦記ガンダム W』からは、カトル・ラバーバ・ウィナー役の折笠愛が登場した。折笠は印象に残っているカトルのセリフについて、「“宇宙が教えてくれる”など、カトルにはとても難解なセリフが多くて、どう理解して演技すればいいか悩むこともありました。“黒カトル”のセリフもゾクゾクしますよね。“おかしいな、涙が流れている。ひとつも悲しくないのに”とかも大好き！」とコメント。「まさにガンダムっぽいカッコいい曲」という、オープニングテーマ「JUST COMMUNICATION」を圧巻の歌声で披露した。いよいよ終盤戦に突入すると、1985年放送の『蒼き流星 SPT レイズナー』からはアルバトロ・ナル・エイジ・アスカ役の井上和彦が登場する。井上は「放送から36年だって。ビックリだよね。レイズナーは2部構成だったんです。間に三年間くらいあって。急に人格変わっちゃうし、強くなるし。監督から“一粒で二度おいしいアニメにしたいんだよね”って言われて。生まれ変わったというか、ぶっちゃけ別人格として演じ分けたんです」とのエピソードを披露。オープニングテーマ「メロスのように-LONELY WAY-」を、ロマンティックに歌い上げた。1987年放送の『シティーハンター』からは、2度目となる槇村香役の伊倉が着物姿で登場した。32年間にわたり同じメインキャストで演じていることについては「初めてきた大きな役だったので、ドキドキしたんですが、ちょっと私自身に近いとこもあったのでどうにか出来ました。2019年の劇場版では久しぶりだったので、あの声がまた出せるのか心配でボイストレーニングに通ったりしたんですよ。ただ、一言出すと当時にすっかり戻った気がしました」とコメント。オープニングテーマ「City Hunter～愛よ消えないで～」を熱唱した。1988年放送の『鎧伝サムライトルーパー』からは、烈火のリョウ役の草尾毅が登場する。草尾は、本作の声優陣でNG5という声優ユニットを組んで一世を風靡したという話について「NGをよく出す5人組っていうのではなく本当はナイスガイの5人組 N.G.FIVE が正しいんです」というエピソードを披露。「まだみんな駆け出しだったから精一杯頑張ってた記憶があります。ただ昔過ぎて詳しくは覚えてなくて……」と疲れが見えるMCを気遣い笑わせつつ、オープニングテーマ「サムライハート」を力強く歌い上げた。そしてオオトリを務めたのは、1982年公開の『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編』から、アムロ・レイ役の古谷徹だ。古谷は「25歳のときから42年ですか。今もコラボ商品とかCM とかで演じ続けているキャラクターなので、自分の分身であり完全にライフワークになっています。ガンダムは世界中で、老若男女好きな人が沢山いてくれる。僕にとっては宝物ですね。あの作品があるから今の自分がいる」と語る一方で、「ただ、アムロ・レイを演じることにおいては、今の自分は25歳の頃の自分にはかなわない」としんみり。最後の曲となった主題歌「めぐりあい」を甘い歌声でドラマディックに歌い上げ、有終の美をかざった。「声優紅白サンライズONLINE LIVE」全16曲の終了にあたって、司会の浪川が「アニメの力ってすごいなって。何年たっても凄いものはすごい」と興奮気味に語ると、阪口は「その曲を聞くと当時に戻れますよね。僕はもう、（司会ではなく）ここに座っているお客さんでした」と感想を述べる。また阪口は「まだまだ厳しい情勢が続いておりますが、きっとまた皆さんと一緒に、一緒の会場で声優紅白歌合戦が開催できることを期待しております」とも呼びかけ、締めくくった。なおムービックオンラインショップでは、2月28日まで記念したオリジナルグッズを発売中。ライブを見逃したファンに向けて、2月28日17時まで視聴チケットも販売しているので見逃さないようにしたい。「声優紅白サンライズ ONLINE LIVE」日時：2021年 2月21日(日) 18:00 視聴サイトオープン／18:30 開演配信プラットフォーム：PIA LIVESTREAMMC：阪口大助／浪川大輔 ※50音順出演作品／出演者／歌唱楽曲 ※作品放送年順機動戦士ガンダムIIIめぐりあい宇宙編／古谷徹／めぐりあい装甲騎兵ボトムズ／郷田ほづみ／炎のさだめ蒼き流星 SPT レイズナー／井上和彦／メロスのように -LONELY WAY機動戦士ガンダム ZZ／矢尾一樹／アニメじゃない～夢を忘れた古い地球人よ～シティーハンター／伊倉一恵／CITY HUNTER～愛よ消えないで～魔神英雄伝ワタル／田中真弓 伊倉一恵／STEP鎧伝サムライトルーパー／草尾毅／サムライハート新世紀 GPX サイバーフォーミュラ／金丸淳一 関俊彦／Winners伝説の勇者ダ・ガーン／松本梨香／風の未来へ熱血最強ゴウザウラー／高乃麗／KEEP ON DREAMING新機動戦記ガンダム W／折笠愛／JUST COMMUNICATION機動戦士ガンダム第 08MS 小隊／井上喜久子／嵐の中で輝いて勇者王ガオガイガー／檜山修之／勇者王誕生！OVERMAN キングゲイナー／野島裕史／キングゲイナー・オーバー！機動戦士ガンダム SEED／田中理恵／あんなに一緒だったのにコードギアス 反逆のルルーシュ／ゆかな／COLORS【チケット情報】通常チケット 4500円（税込）グッズ付きチケット（オリジナルアクリルスタンド＋スペシャル記念チケット付き） 6800円（税込）※グッズ付きチケットは、別途配送料として特別販売手数料 770円（税込）がかかります。※チケットの購入は、1枚までとなります。チケット販売：チケットぴあにて販売中【オリジナルグッズ】発売日 12月23日 12：00～2021年 2月28日 23：59販売サイト ムービックオンラインショップ※2021年2月25日 一部修正