再び昨年末の100億円祭を思い出すと、「家電量販店で高額商品を買う」というのが鉄板だったように思う。喫煙者であれば、コンビニでたばこをカートン買いするのも流行った。わずか10日で還元額が100億円を突破して終了したが、利用できる店舗はごく一部の家電量販店とコンビニがメインだった。
一方、今回はというと実にさまざまな業態でPayPayの恩恵を受けることができた。例えば、美容室。記者の行きつけの店は長らく決済方法が現金のみだったが、今年夏ごろにPayPayを導入。クレジットカードなどとは異なって導入が楽なので、大手チェーンではない街の個人経営店でも広がっているようだ。
それは飲食店でも同様だ。当初は居酒屋中心だったが、今では牛丼チェーンやラーメン屋などでも使えるようになった。
今の時期にマストで押さえておきたいのは、ユニクロだ。10月4日から実施している「PayPayでのお支払いでヒートテックを1枚買うともう1枚無料キャンペーン」は、感謝デーのキャンペーンとも併用可だったので、ちゃっかり20%還元でヒートテック2枚をゲット。アパレル店でも、着実に導入店舗が増えている。
感謝デーで絶対に外せないと個人的に考えていたのが本屋だ。これまでスマートフォン(スマホ)決済対応がなかなか進まない業態の筆頭だったが、最近、ようやく使える店舗が出てきた。大手ではブックファーストがPayPayに対応。書籍を安く買えるチャンスはなかなかないので、本好きにはたまらない。
日常使いでいえば、ドラッグストアとスーパーの対応店舗が増えたことも大きいだろう。現在では、ドラッグストアが大手で約9割、スーパーが全国5000店舗以上でPayPayを使用できるそうだ。独自のポイント制度を導入している店舗であれば、PayPayとは別にポイントの二重取りができる点もうれしい。
今回の感謝デーはPayPayの利便性の高さを実感する良い機会になったが、一方で課題も露呈することになった。
記者もスーパーで決済しようとした矢先にこのシステム障害に直面し、再度列を並びなおす羽目になった。正直、スマホ決済慣れしたユーザーからすれば、キャンペーンのたびに発生するトラブルはもはや“通常運行”だが、初めて利用したユーザーからすれば不信感から二度と使用しない、ということにもなりかねない。スマホ決済が次のステップに進むためにも、トラブルが通常運行などという状況からはそろそろ脱さなければならない時期にきている。(BCN・大蔵 大輔)
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